ハリケーン・グロリア(1985年)—ニューヨーク・ロングアイランド直撃の被害と概要

ハリケーン・グロリア(1985年):ニューヨーク・ロングアイランド直撃の経過と被害状況、死者・被害額・復旧影響をわかりやすく解説。

著者: Leandro Alegsa

ハリケーン・グロリア(Hurricane Gloria)は、1985年9月に発生した大西洋の熱帯低気圧である。グロリアは、約25年前のハリケーン・ドナ以来、ロングアイランドとニューヨーク州に直接影響を与えた大規模な嵐として記録された。

経過

嵐は1985年9月16日に熱帯低気圧(tropical depression)として発生し、翌9月17日に熱帯暴風(tropical storm)グロリアに発達した。9月18日には一時的に勢力が弱まり熱帯低気圧に戻ったが、その後再び発達を続けた。

数日間の変動の後、グロリアは9月22日にハリケーン(カテゴリー1以上)へと強まり、勢力を増していった。公式記録によれば、グロリアは9月25日に最大風速時速145マイル(約233 km/h)を記録し、強いハリケーンとなった。2008年の再解析では、この値が見直された可能性が指摘されている。

その後グロリアは北西へ向かい、9月27日にカテゴリー2の暴風雨としてノースカロライナ州東部沿岸付近を通過した。続いて米国東海岸を北上し、同日のうちに西部のロングアイランドに上陸。上陸時の持続風は時速85マイル(約137 km/h)と報告され、ロングアイランド上陸後約1時間でウェストポート、コネチカット州の近くにも上陸した。

その後、グロリアは北東に進んで大西洋へ抜け、やがて温帯低気圧化しながら北大西洋、特にカナダ付近へ抜けていった。

被害と影響

  • 被害総額は約9億ドル(1985年当時)と見積もられている。
  • 嵐による死者は14人に上った。
  • 沿岸部では強い暴風と高い高潮(ストームサージ)により、海岸浸食や洪水被害が発生した。ニューヨーク市近郊やロングアイランド沿岸では浸水・交通網の麻痺が見られた。
  • 内陸部でも強風による倒木や電柱の折損で広範な停電が発生し、住宅被害や通信・交通の混乱が数日間続いた地域がある。
  • 交通・公共サービス面では列車・フェリー・航空便の運休、学校や工場の一時閉鎖、救助・復旧作業が各地で行われた。

対応と余波

被災地では州や連邦の機関による救援・復旧活動が行われ、停電復旧や道路の復旧、被災者支援が進められた。グロリアの上陸はニューヨーク大都市圏にとって大きな警戒事例となり、後の沿岸警戒や都市防災計画に影響を与えた。

名前の処遇

被害が大きかったため、この年の嵐の名前グロリアは後に引退され、以後の命名リストではグレースに置き換えられた。

グロリアは1985年の大西洋ハリケーンシーズンにおける代表的な例の一つであり、特に米国北東部とロングアイランド地域に与えた影響は、その後の沿岸警戒態勢強化の一因となった。



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