不等号の基本と読み方

不等号(ふとうごう)は、二つの数や式の大小関係を表す記号です。主に次の4つが使われます。読み方と意味をわかりやすく説明します。

  • <(小なり)a < b は「a は b より小さい」を意味します。例:2 < 5 は「2 は 5 より小さい」。 {\displaystyle \ a<b}
  • >(大なり)a > b は「a は b より大きい」を意味します。例:7 > 3 は「7 は 3 より大きい」。 {\displaystyle \ a>b}
  • ≥(以上)a ≥ b は「a は b より小さくない」、すなわち「a は b と等しいか、または b より大きい」を意味します。例:5 ≥ 3 は真、3 ≥ 3 も真です。 {\displaystyle a\geq b} (a は b より小さくない、つまり a は b と等しいか大きい) equal
  • ≤(以下)a ≤ b は「a は b より大きくない」、すなわち「a は b と等しいか、または b より小さい」を意味します。例:2 ≤ 4 は真、4 ≤ 4 も真です。 {\displaystyle a\leq b}

不等式の性質と使い方(基礎)

  • 推移性(transitive):もし a < b かつ b < c ならば a < c。非厳密でも、a ≤ b かつ b ≤ c なら a ≤ c です。
  • 同じ数を足したり引いたりする:任意の数 c に対して、a < b なら a + c < b + c(等号付きも同様)。大小関係は変わりません。
  • 正の数で掛ける:c > 0 のとき、a < b なら ac < bc(等号付きは ≤ に置換可)。
  • 負の数で掛ける(向きが逆になる):c < 0 のときは不等号の向きが反転します。つまり a < b なら ac > bc となります。これは多くの誤りの原因になるので注意してください。
  • 両辺を0で割ることはできない:0 で割ることは定義されていないため、代わりに不等式を変形する際は掛け算・割り算の符号に注意してください。

不等式の表し方(区間)と読み方の例

  • a < x < b:x は a と b の間にあり、両端は含まない(開区間 (a, b))。
  • a ≤ x ≤ b:x は a と b の間にあり、両端を含む(閉区間 [a, b])。
  • 例:-1 < x ≤ 2 は「x は -1 より大きく、かつ 2 以下」。

よくある注意点と間違いやすい点

  • 不等号を反転させる条件:両辺に負の数を掛ける(または負の数で割る)ときは不等号が逆向きになります。例えば -2x < 6 を x について解くとき、両辺を -2 で割ると x > -3 になります(向きが変わる)。
  • 等号と不等号の違い:a < b は a と b が等しくないことを意味しますが、a ≤ b は a = b の可能性も含みます。
  • 文字式の扱い:不等式を変形するときは常に掛け算・除算で符号が変わらないか確認してください。平方や二乗根を含む場合も注意が必要です。

不等式は、「一方の式や数が他方より小さい・大きい・小さくない・大きくない」といった関係を簡潔に表すために使われます。基本ルールと注意点をおさえれば、方程式と同様に扱って解くことができます。