統合オーソリティファイル(GND)とは|ドイツ国立図書館管理の国際名称・件名データ

GND(統合オーソリティファイル)とは何か、ドイツ国立図書館が管理する国際オーソリティデータの仕組みと図書館・博物館での活用法を分かりやすく解説します。

著者: Leandro Alegsa

統合オーソリティファイルドイツ語Gemeinsame Normdatei)またはGNDは、国際的なオーソリティファイルである。図書館員が個人名、主題見出し、法人格を整理するために使用されます。主に図書館での文書作成に使用され、最近では公文書館や博物館でも使用されるようになっています。GNDは、ドイツ語圏ヨーロッパのさまざまな図書館ネットワークやその他のパートナーと協力して、ドイツ国立図書館によって管理されています。GNDは、クリエイティブ・コモンズ・ゼロ(CC0)ライセンスに準拠しています。

概要と目的

GNDは、人物名や法人名、件名(主題見出し)などの標準化された名称と識別子を一元的に管理することを目的とするデータベースです。標準化された表記(見出し形)とそれに対応する異表記(別名・変形)を結び付けることで、図書館目録や各種メタデータの検索性・結合性を高め、同一性照合(名前の同定)や資料の相互運用性を促進します。研究者やデジタル人文学の分野でも、データ統合・解析の基盤として広く利用されています。

歴史と発展

GNDは2012年に開始され、従来の複数のオーソリティファイル(例:Personennamendatei、Gemeinsame Körperschaftsdatei、Schlagwortnormdatei など)を統合する形で整備されました。これにより、異なる種類のオーソリティデータを一元的に管理できるようになり、ドイツ語圏を中心に広く採用が進みました。現在では図書館のみならず、公文書館・博物館・研究機関など多様な分野で用いられています。

構成要素(主なエンティティ)

  • 人物(Person):個人名、変名、出生・没年、職業情報など。
  • 法人(Corporate Body):団体名、組織体系、設立年や所在地などの属性。
  • 件名・主題(Subject/Topical term):主題見出しや分類用語。
  • 会議・会合(Conference):学会や大会などの名称・開催情報。
  • 地名(Place)・作品名など:必要に応じて他の分類も含まれます。

識別子と技術的特徴

各エンティティには固有のGND識別子が付与され、恒久的な識別子(URI)を通じて参照できます。これにより、異なるデータセット間でのレコード結合や相互参照が容易になります。GNDはLinked Dataの原則に則っており、RDFなどの機械可読フォーマットで提供されるため、ウェブ上でのセマンティックなデータ連携に適しています。

相互連携と利用例

GNDは国際的なオーソリティファイルや識別子体系(VIAF、ISNI、国別の図書館オーソリティなど)と相互参照されることが多く、メタデータの統合やリソース発見を支援します。具体的な利用例としては、図書館目録の目録統合、デジタルコレクションの注記付与、学術論文の人物識別、データセット間のリンク生成などが挙げられます。また、Wikidataなどのオープンデータプロジェクトと連携して、文化遺産データの拡張にも利用されています。

アクセスとライセンス

GNDデータはオープンに提供されており、クリエイティブ・コモンズ・ゼロ(CC0)に準拠しているため、商用・非商用を問わず再利用が可能です。ドイツ国立図書館はデータダンプやAPI等を通じてデータの配布・検索サービスを提供しており、機械可読な形式での取得やバルクダウンロードが可能な場合があります(詳細はドイツ国立図書館の案内を参照してください)。

利点と注意点

  • 利点:名前の正規化による検索精度向上、異表記の統合、データ連携の促進、持続可能な識別子の提供。
  • 注意点:レコードの整合性や更新頻度、ローカルなカタログとの同期方法など、運用上の課題や管理方針に注意を払う必要があります。また、表記や属性の扱いは国や分野によって差異があるため、国際的に利用する場合は他のオーソリティとのマッピングが重要です。

GNDは、図書館・公文書館・博物館・研究機関などにとって重要な基盤インフラであり、メタデータの互換性と再利用性を高めることで、知識資源の発見性と利活用を支えています。

GNDのスクリーンショットZoom
GNDのスクリーンショット

前任者

統合オーソリティファイルは2012年4月に運用を開始し、その後廃止された以下のオーソリティファイルの内容を統合しています。

  • 人事権ファイル(ドイツ語:Personennamendatei; PND)
  • 企業団体オーソリティファイル(ドイツ語:Gemeinsame Körperschaftsdatei; GKD)
  • サブジェクトヘッディングオーソリティファイル(ドイツ語: Schlagwortnormdatei; SWD)
  • ドイツ音楽アーカイブ統一タイトルファイル(ドイツ語:Einheitssachtitel-Datei des Deutschen Musikarchivs; DMA-EST)

導入時(2012年4月5日より「GND-Grundbestand」)のGNDは、265万件の個人名を含む949万3860件のファイルを保有しています。

質問と回答

Q: 統合権威ファイル(GND)とは何ですか?



A: 統合オーソリティファイル(GND)は、図書館員が個人名、件名見出し、法人を整理するために使用する国際的なオーソリティファイルです。

Q: 図書館員はGNDを何に使うのですか?



A: 図書館員は、人名、主題見出し、および法人の文書化のためにGNDを使用します。

Q: GNDは図書館だけが使うのですか?



A: いいえ、GNDは公文書館や博物館でも利用されるようになってきています。

Q: GNDの管理責任者は誰ですか?



A: ドイツ国立図書館が、ドイツ語圏ヨーロッパの様々な図書館ネットワークやその他のパートナーと協力してGNDを管理しています。

Q: GNDの法的地位はどうなっていますか?



A: GNDはクリエイティブ・コモンズ・ゼロ(CC0)ライセンスの下にあります。

Q: CC0ライセンスはGNDにとってどのような意味がありますか?



A: CC0ライセンスは、GNDがいかなる制限もなく自由に使用・共有できることを意味します。

Q: GNDは主に何語で使われていますか?



A: GNDは主にドイツ語圏のヨーロッパで使用されています。


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