州間高速道路82(I-82と呼ばれることもある)は、ワシントン州とオレゴン州にまたがる全長143.58マイル(231.07km)の州間高速道路です。起点はワシントン州エレンスバーグの州間高速道路90号線と米国国道97号線の接続部付近で、そこから南東へ進み、ワシントン州ヤキマ郊外やトライシティーズ(ワシントン州トライシティーズ)の周辺を経て、オレゴン州のウマティラ地域を通り、最終的にオレゴン州ハーミストンで州間高速道路84号線に接続して終点を迎えます。
路線概要
I-82は、山間部と農業地帯を結ぶ重要な幹線で、ヤキマ盆地やワラワラ盆地などの農産物輸送や地域間の物流に重用されています。路線は主に北西—南東方向に走り、全線が自動車専用道路(フリーウェイ)として整備されています。沿線にはインターチェンジやサービスエリアが点在し、貨物車の通行量も多いのが特徴です。
番号付けと例外
一般に州間高速道路の番号は規則に基づき偶数が東西、奇数が南北を示しますが、I-82は同じく偶数番号であるにもかかわらず、後述の経緯により北に位置する州間高速道路84号線の北側を通っています。この例外は1980年の路線番号見直しが原因で、当時の州間高速道路80Nが州間高速道路84に番号変更された結果、I-82がI-84の北側に残る形となりました。番号変更は、かつて存在した文字付き番号(80Nなど)を廃止する目的で行われたものです。
主な構造物
I-82の路線上には地形的に目立つ橋梁や切通しがいくつかあります。代表的なのがフレッドG.レッドモン・ブリッジ(Fred G. Redmon Bridge)で、これはSelahクリークをまたぐコンクリートアーチ橋です。1971年11月2日に開通した当時は北米で最長のコンクリートアーチ橋とされ、橋の主要径間は549フィートの長さがあります。
歴史と将来計画
建設と供用開始は複数段階で進められ、地域交通の拡充と貨物輸送の便益を目的に整備されてきました。1999年にはオレゴン州がI-82の延伸案を検討したことがあり、3つの異なるルート案が提示されましたが、環境面や費用対効果の問題などからいずれも実現には至りませんでした。将来的にも、沿線の交通需要や物流動向に応じて改良・拡幅などの小規模な工事が行われる可能性があります。
スパールートと主要接続路線
- 州間高速道路182号線(I-182):I-82から分岐するスパールートで、リッチランドやワシントン州パスコを結び、トライシティーズ地域内の交通を分担します。
- 主要接続路線:起点の90号線(I-90)やUS97、終点の84号線(I-84)など、州間・州内を結ぶ幹線と連絡しています。
主要な通過都市・地点
- エレンスバーグ付近(I-90 / US97接続)
- ヤキマ周辺
- トライシティーズ(リッチランド/パスコ/ケニウィック)周辺
- ウマティラ地域(オレゴン州)
- ハーミストン(I-84接続)
I-82は州間を結ぶ重要な物流ルートであると同時に、農業地帯の暮らしと経済を支える主要道路です。今後も地域社会や経済の変化に応じた維持管理・改良が続けられていく見込みです。