カリケまたは木星XXIIIは、木星の非球形の月である。2000年にスコット・S・シェパードらが率いるハワイ大学の天文学者チームによって発見され、S/2000 J 2という仮符号が与えられた。発見以降の追跡観測により軌道要素が確定し、2002年10月にギリシャ神話の登場人物「カリーケ(カリーチェ)」にちなんで正式に命名された。

軌道と物理的性質

カリケの直径は推定で約5.2kmで、形状は不規則(非球形)と考えられている。平均距離(半長径)は約2318万1000kmで、木星の周りを公転する公転周期は約721.021日である。この周期は公転の向きが木星の自転と逆向き(逆行)であるため、文献によっては負の周期として表記されることもある。軌道傾斜角は黄道に対して166°(木星の赤道に対して約165°)と大きく傾き、軌道の離心率は0.2140とやや偏心している。

カルメ群との関係と起源

カリケは、木星を約2300万〜2400万kmの距離、約165度の傾斜で公転する非球形の逆行衛星からなるカルメ群に属す。カルメ群の衛星は軌道要素がよく類似しており、同じ母天体の破砕片であるか、捕獲された小天体が起源であると考えられている。このため、群を構成する衛星は軌道面や組成に共通性を持つ可能性が指摘されている。

観測と特徴

カリケを含む小さな不規則衛星は非常に暗く、地上望遠鏡での観測には大口径望遠鏡と長時間の露光が必要である。直径は推定値であり、アルベド(表面反射率)の仮定に基づいて算出されるため、正確な寸法や形状は今後の観測で改訂される可能性がある。逆行軌道や高い離心率と傾斜角は、捕獲や破砕といった動的な過程を反映していると考えられている。

研究は引き続き進められており、分光観測や高精度の軌道解析によって表面組成や起源の解明が期待される。