ニューヨーク州の上院議員であるキルスティン・ギリーブランド氏は、2019年1月に2020年の米大統領選挙への関心を公にし、同年3月に正式に出馬表明を行い、8月に選挙戦を終了しました。以下に出馬の経緯、主な主張、撤退の理由などを分かりやすく整理します。

出馬表明までの経緯

  • 2019年1月、ギリーブランド氏は2020年の米大統領選挙での民主党指名候補への出馬を検討するための調査委員会(exploratory committee)結成を発表しました。発表は2019年1月15日、The Late Show with Stephen Colbert」への出演時に行われました。
  • その後、キャンペーンは2019年3月17日にニューヨーク州トロイで正式に開始され、同日のツイッターの動画投稿で出馬を表明しています(ツイート)。
  • 彼女はキャンペーン資金について個人献金を受け入れ、一方で政治活動委員会からの献金は拒否すると明言していました(PAC資金の不受領)。

主要な政策と訴え

ギリーブランド氏は上院議員としての経験を背景に、以下のような政策を強調しました。

  • 銃規制:大量銃乱射事件を受けて銃規制の強化を主張し、「(大量銃乱射は)国家の緊急事態である」と表明しました。
  • 女性の権利と被害者支援:性暴力や職場のハラスメント問題に関する取組みを訴え、被害者支援や制度改革を掲げました。
  • 経済・家族政策:有給家族休暇や育児支援、所得格差是正など、中間層と子育て世代に関する政策も訴点の一つでした。
  • 政治改革:企業や特殊利益に頼らない政治を目指し、資金面での独立性をアピールしました。

銃政策に関する立場の変化

ギリーブランド氏は当初、議会入り以前に比較的穏やかな銃政策の立場をとっていた時期がありましたが、2012年の学校銃乱射事件後に立場を大きく転換しました。特に、プロガン団体が「彼女が好き」から「彼女が嫌い」に変わったと報じられるほど、銃規制に対して厳格な姿勢へ移行しています。発表後のツイートなどでこれらのプロガン団体と直接対立する姿勢を明確にしていました。

撤退の理由とその後

  • ギリーブランド氏は支持率と資金面で伸び悩み、党内予備討論会(デバates)に参加するためにDNCが定めた世論調査と献金の基準を満たすことができませんでした。その結果、第3回の討論会の参加要件を満たせず、2019年8月28日に選挙戦を終了(撤退)しました。
  • 撤退後は上院議員としての職務に戻り、引き続き銃規制や家族政策、女性の権利保護などの分野で活動を継続しました。選挙戦中に掲げた問題提起は、党内外での議論に影響を与え続けました。

まとめ

ギリーブランド氏の2020年大統領選出馬は、早期の段階から明確な政策姿勢(とくに銃規制や家族政策)を示し、PAC資金を拒否する姿勢で注目を集めました。しかし、民主党予備選の競争の激しさとDNCの討論会参加基準を突破できなかったことから、2019年8月28日に撤退を決めました。その後も彼女は上院での活動を通じて主要政策の推進を続けています。