ラブラドール半島とは|カナダ東部の地理・領域・面積・人口

ラブラドール半島(面積約1,400,000km²)の地理・領域・面積・人口を写真と図で詳解。ハドソン湾やラブラドール海に囲まれた広大な自然と人口分布を紹介。

著者: Leandro Alegsa

ラブラドール半島は、カナダ東部に位置する大きな半島である。西はハドソン湾、北はハドソン海峡、東はラブラドール海、南東はセントローレンス湾に囲まれている。半島には、ニューファンドランド・ラブラドール州に属するラブラドール地域と、ケベック州に属するサグネ・ラック・サン・ジャン、コート・ノール、ノール・デュ・ケベックの各地域が含まれる。面積は1,400,000 km2 (541,000 sq mi)である。

地理と地質

ラブラドール半島はカナディアン・シールド(先カンブリア代の岩盤)を基盤とする広大な台地で、先カンブリア岩類や花崗岩、変成岩が広く分布する。半島中央部から北部には丘陵や低山地が続き、北東部にはトルンガット山脈(Torngat Mountains)などの比較的高い山地がある。ラブラドール・トラフ(鉄鉱床が分布する地域)など鉱床の存在が地形・経済に影響を与えている。

気候と自然環境

気候は緯度と海洋の影響により変化する。南部は冷帯(亜寒帯)気候で針葉樹林(タイガ)が広がる一方、北部はツンドラや永久凍土域に近く、植生は希薄になる。沿岸部では海からの湿った空気の影響で霧が発生しやすい。野生動物ではヘラジカ(ムース)、カリブー、ホッキョクギツネ、グリズリーは見られないが、陸上・海洋を問わず多様な鳥類・海獣(アザラシ、ホッキョクグマは北方沿岸で見られる)や魚類が生息する。

人々・歴史・文化

半島一帯には長年にわたって先住民が暮らしてきた。北部のヌナビク(Nunavik、ケベック北部)には主にイヌイットが、内陸や沿岸の諸地域にはイヌ(Innu:モンターニャイス)、クリー(Cree)などの先住民族が伝統的生活を続けている。欧州からの探検・定住は16世紀以降に始まり、漁業・毛皮交易・鉱業の歴史が地域発展の基礎となった。

人口と主な都市・集落

半島は全体的に人口密度が非常に低く、とくに北部・内陸部はほぼ無人に近い。一方、沿岸や資源開発の拠点となる地域には町や集落が点在する。代表的な町には、ニューファンドランド・ラブラドール州側のHappy Valley–Goose Bay(海軍基地・交通の中心)、Labrador City、Wabushなど、ケベック州側のSept-Îles、Baie-Comeau、Havre-Saint-Pierre、さらに北部のKuujjuaq(クジュジャク)などがある。

経済・産業

  • 鉱業:鉄鉱石、亜鉛、銅などの鉱山が内陸部やラブラドール・トラフ周辺で開発されてきた。
  • 水力発電:ケベック側の大規模な水力プロジェクト(ジェームズ湾地域の開発など)は半島西部の河川資源を活用している。
  • 漁業・海産業:沿岸部では伝統的な漁業が行われ、沿岸コミュニティの重要な生計手段となっている。
  • 林業・観光:南部では林業、北部では自然を活かしたエコツーリズムや文化観光が増えている。

交通・インフラ

広大で人口希薄なため交通網は限定的である。内陸部や北部の多くの集落は道路で結ばれておらず、定期航空便や冬季のトレイル、海上輸送に依存することが多い。主要な道路としてはトランス・ラブラドール・ハイウェイ(Trans-Labrador Highway)があり、鉱物輸送用の鉄道(例:ケベック北岸・ラブラドール鉄道:Quebec North Shore and Labrador Railway)も存在する。

保全と環境問題

ラブラドール半島は生態系や先住民の生活に関わる重要な自然資源を抱えるため、保全の取り組みが進められている。トルンガット山脈などは国立公園・保護区として保全され、渡り鳥の重要な生息地や海洋生物の繁殖地も含まれる。近年は気候変動による北上する樹木限界、永久凍土の融解、海面温度の変化が地域環境と伝統的生活に影響を与えており、持続可能な資源管理や先住民との協働が課題となっている。

まとめ

ラブラドール半島は面積が非常に広く、地質的・生態学的に重要な地域である。資源開発と保全、先住民の権利や伝統文化の尊重、気候変動への適応といった多面的な課題を抱えつつも、独自の自然と文化を維持している地域である。半島の北部は特に人口が非常に少なく、手つかずの自然が多く残されている。

ニューファンドランド・ラブラドール州の風景。Zoom
ニューファンドランド・ラブラドール州の風景。



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