アリゾナ準州は、1863年2月24日に設置され、最終的に州に移行するまでの間、アメリカ合衆国の準州(territory)として存在しました。準州設立から州昇格に至る主要な出来事と背景をわかりやすくまとめます。
形成の経緯
アリゾナ準州の領域は、南西部での領土変遷の結果として形成されました。まず重要なのは、米墨戦争後の領土移譲と、その後の土地買収です。メキシコ割譲(1848年のグアダルーペ・イダルゴ条約による)は現在の南西部の大部分をアメリカに渡しました。その後、1853年のガズデン・パーチェス(Gadsden Purchase)によって、現在のアリゾナ南部とニューメキシコ南部にあたる地域がアメリカに加わりました。これらの土地がのちにアリゾナ準州の一部となります。
準州設立(1863年)
1863年2月24日、アメリカ連邦政府は、既存のニューメキシコ準州(New Mexico Territory)の西半分を分割してアリゾナ準州を設置しました。この分割は南北戦争期の政治的背景も関係しており、連邦政府がこの地域を直接管理する目的がありました。準州の東端は概ね西経109度付近で区切られ、南部の境界にはガズデン購入で得た土地が含まれました。
行政・経済の特徴
アリゾナ準州は人口がまばらで、鉱山(銀・銅などの鉱業)、牧畜、農業(灌漑を伴う地域)、交易や鉄道建設(南部横断鉄道の計画と関連)を中心に発展しました。主要な集落にはトゥーソンやプレスコットなどがあり、首府は状況により移動しました。準州時代を通じてインフラ整備や入植が進み、20世紀初頭には州昇格の要件を満たす人口増加と政治的整備が進みました。
境界の変化と他州への一部移行
準州の成立後も国境線や州境の細かな調整が行われ、小さな領域が隣接する領域に編入されたりしました。後年、準州に含まれていたごく一部が現在のネバダ州に編入されるなどの変更がありました。
州昇格(1912年)
20世紀初め、長年の議論と地域開発の結果、ニューメキシコ準州とアリゾナ準州はそれぞれ州に昇格しました。ニューメキシコ州は1912年1月6日に州となり、その約1か月後の1912年2月14日にアリゾナ準州の領域に基づいて正式にアリゾナ州が成立しました。
現在の領域対応
かつてのアリゾナ準州の領域は、現在では以下の州の一部に相当します。
- ニューメキシコ州(一部)
- アリゾナ(大部分)
- ネバダ州(ごく一部)
まとめると、アリゾナ準州はメキシコ割譲とガズデン購入に端を発する領土変遷の中で1863年に成立し、鉱業や牧畜、鉄道などを基盤に発展した後、1912年に州へと移行しました。

