手紙爆弾(レターボム)とは?定義・歴史・主な事例を詳解
手紙爆弾(レターボム)とは?定義・歴史・主な事例を詳解。起源から著名事件、被害の実態と防犯対策までわかりやすく解説
手紙爆弾とは、手紙や小包の中に爆発物や発火装置を仕込み、受取人や開封者を狙って送付・配置される爆発物のことです。手で開封した際や、一定時間経過後、もしくは当たり外れ式の起爆機構(圧力、引き金、振動、糸や針などの機械的トリガー)によって作動するように仕組まれます。目的は暗殺・傷害・威嚇・混乱の惹起などさまざまで、個人・政治家・企業・政府機関などを標的にすることが多くあります。
仕組みと種類
手紙爆弾は大きく分けて以下のような方式があります。
- 即時起爆型:開封と同時に起爆するタイプ(針やスイッチ式)。
- 遅延起爆型:タイマーや化学反応で一定時間後に爆発するタイプ。
- 外部刺激起爆型:振動、衝撃、光など外部の刺激で作動するタイプ。
- 小型炸薬・発火剤を用いるケース:封筒内に入る小さな破片や発火物で、開封者を直接狙う(大規模な破壊を目的としない場合が多い)。
封筒や小包という「日常品」を利用するため、受取人や郵便局員・配達員など無差別に被害が及ぶことがある点が特徴です。一方で装填できる炸薬量には限界があり、周囲に大きな被害を与えるには不向きであることも多いです。
歴史と主な事例
近代的な手紙爆弾の初期事例として知られているのは、1904年8月にスウェーデンの爆弾製造者マーティン・エッケンバーグが起こした事件です。彼は複数の爆弾を製作してストックホルムの工場オーナー(カール・フレデリック・ルンディン)らに送付し、爆発は起きたものの致命傷者は出ませんでした。1907年までに合計で数個の手紙爆弾を送り付けたとされています。
20世紀後半では個人による連続的な手紙爆弾事件の代表例が、テッド・カジンスキー(通称ウナボマー)です。彼は1978年から1995年にかけて研究者や企業関係者らに郵送爆弾を送り、複数の死傷者を出しました(死亡者3名、負傷者約23名)。機体内で爆発が起きたため航空機の緊急着陸を招いた事件もありうるなど、その危険性は重大でした。カジンスキーは自身の主張をまとめた「産業社会とその未来」の一部を公表する見返りとしてメディア掲載を求めたことがあり、最終的にはニューヨーク・タイムズ紙が、彼の要求に関わる対応を行った後、文体の特徴を見た家族の通報などを契機に逮捕され、無期懲役の判決を受けています。
国家または政治組織による手紙爆弾の使用例もあります。例えば、ドイツのコンラート・アデナウアー首相では1950年代にユダヤ過激組織(スターン=グループ等)からの手紙爆弾攻撃を受けたとされ、その背景には当時の政治的対立や歴史認識がありました。イスラエル側の指導者として後に知られるメナシェム・ベギンらの関与や関係者の説明も議論の対象となりました。また、南アフリカのアパルトヘイト政権は反政府活動家に対して手紙爆弾を使用し、活動家ルース・ファーストは1982年に郵便物の爆発によって死亡するなど、致命的な被害を出した例もあります。こうした事例は政治的暗殺や抑圧の手段としての側面を示しています。
検出・捜査・予防
近年、郵便物の検査技術(X線検査、爆発物探知器、犬など)やセキュリティ対策が進んだため、手紙爆弾による被害は以前ほど頻繁ではありません。しかし完全に防げるわけではなく、次のような対策が重要です。
- 郵便物の外観に注意する:差出人不明、異常な貼付物・はみ出し、焦げ跡、液体の滲み、過剰な封緘、重さや形が不自然なものは疑う。
- 不審な郵便物を開封しない:疑わしい場合はその場で触らず、周囲の人を遠ざけて関係機関(警察や郵便事業者)に連絡する。
- 郵便物の担当者・施設での検査:企業や官公庁では仕分け段階でのスクリーニング(X線検査や爆発物検知装置)を行う。特に重要人物の郵便は厳重にチェックする。
- 教育と訓練:郵便・配達従事者、官公庁職員、企業の受付担当者に対する不審物対応訓練を実施する。
- 法的措置と国際協力:手紙爆弾は重大犯罪であり、捜査・起訴においては国内法令と国際的な捜査協力が重要になる。
捜査上のポイントと影響
手紙爆弾事件の捜査では、封筒や封緘の材質、切手や消印、筆跡や差出人情報、残留物の化学分析、装置部品の製造元追跡など、細かな痕跡証拠が重要になります。また、犯行声明や犯人の行動パターン、標的の選定理由(政治的動機・個人的怨恨など)を総合してプロファイリングされます。被害者や受取人だけでなく、郵便システム全体の安全性や市民の郵便利用への不安を招く点でも社会的影響は大きいです。
最後に
手紙爆弾は一見「日常的」な物品を悪用するため発見が遅れやすく、発見時には極めて危険な状況に陥ることがあります。疑わしい郵便物を見つけたら絶対に開封せず、速やかに専門機関へ連絡し、安全確保を優先してください。犯罪行為であることは言うまでもなく、関与した場合は厳しい法的処罰が科されます。
質問と回答
Q:レターボムとは何ですか?
A: 手紙爆弾は、封筒や小包に隠して目的の相手に送る爆発物の一種です。爆弾を開けると、即座に、あるいは一定時間後に爆発する。
Q:「近代的」な文字爆弾を最初に発明したのは誰でしょう?
A: 「近代的な」文字爆弾として知られている最初のものは、1904年8月にスウェーデンの爆弾製造者マーティン・エケンベルグによって発明されたものです。
Q: マーティン・エーケンベルグは、この発明で何をしたのですか?
A: マーティン・エケンベリは爆弾を作り、ストックホルムの工場主であるカール・フレドリック・ルンジンに送りました。爆弾は爆発したが、重傷者はいなかった。1907年に発見されるまで、合計4発の爆弾を送り込んだ。
マーティン・エケンバーグが発見されるまでに送った爆弾の数は?
A:マーティン・エケンバーグは、発見されるまでに4つの爆弾を送った。
Q:最初の手紙爆弾が爆発したとき、誰か怪我をしましたか?
A:いいえ、最初の手紙爆弾が爆発したとき、誰も大きな怪我をしませんでした。
Q:マーティン・エケンベルグはどこに発明を送ったのですか?
A: マーティン・エーケンベリは、ストックホルムの工場主であるカール・フレドリック・ルンディンに発明品を送りました。
百科事典を検索する