概要
『モガンボ』は、ジョン・フォード監督による1953年の米英合作恋愛冒険映画である。脚本はウィルソン・コリソンの戯曲Red Dustを翻案し、舞台と登場人物を更新して、物語の舞台を劇的なアフリカへ移している。その結果、恋愛、個人的な対立、現地ロケの迫力を組み合わせた、スター中心のメロドラマとなった。
あらすじ
物語は、経験豊かなサファリの案内人を中心に展開し、彼の生活は性格の大きく異なる2人の女性の登場で複雑になる。1人は自立心が強く情熱的で、短気さと過去の事情から厄介ごとを招く女性。もう1人はより若く控えめな訪問者で、その存在が忠誠心、欲望、道義的責任をめぐる問いを生む。危険と孤立に包まれたアフリカの風景を背景に、物語はその遠隔地ならではの設定によって感情の緊張を高め、登場人物たちの選択を試していく。
出演者と登場人物
- クラーク・ゲーブルは、サファリ隊を率いる荒々しい中心人物であり、職業的なハンターとして登場する。
- エヴァ・ガードナーは、作品の恋愛上の対立の中心にいる、強い意志と魅力を備えた女性を演じる。
- グレース・ケリーは、より抑制的な若い人物を演じ、大人たちの関係を複雑にする。
- ドナルド・シンデンとそのほかの助演陣が探検隊の面々を補い、 драмatic な対照を与える。
製作
大手スタジオメトロ・ゴールドウィン・メイヤーが製作・公開した『モガンボ』は、東アフリカの雰囲気を呼び起こすことを意図したロケ撮影とスタジオ撮影を組み合わせている。作品では、荒野の暑さと危険が、登場人物たちの私的なドラマと対比されるよう視覚的に強調された。映画は確立されたスター像を活用し、よく知られた舞台作品を1950年代の観客向けに映画化するとともに、ロケ撮影による見せ場も生かしている。
反響と受賞
公開当時の評価は分かれた。多くの批評家は、とくに主役陣の演技を高く評価した一方で、メロドラマ的な要素を通俗的だと見る向きもあった。1954年のアカデミー賞では2部門にノミネートされ、主演女優たちを際立たせる演技部門の候補が含まれていた。のちに『モガンボ』は、同時代の娯楽映画として、またスターの魅力と異国的な舞台に依拠した中期ハリウッドのスタジオ映画の一例として論じられている。
遺産
『モガンボ』は、古典的なスタジオ・システムが大物スターに依存していた後期の例として、また、監督が大規模なロケ撮影と親密な人物描写を両立させた作品として注目されることが多い。ハリウッドのリメイクや翻案を論じる際にはしばしば取り上げられ、以前の映画や舞台作品を別の時代と場所へ移し替えたものとしても位置づけられる。関連事項については、ジョン・フォード、クラーク・ゲーブル、エヴァ・ガードナー、グレース・ケリー、ドナルド・シンデン、およびメトロ・ゴールドウィン・メイヤーの歴史に関する別項も参照されたい。