モーウェンストウ(コーンウォール)—最北端の海辺教区と詩人ロバート・ホーカー
コーンウォール最北端の海辺教区モーウェンストウ。詩人ロバート・ホーカーゆかりの教会や個性的な牧師館、荒波の海岸と漂着船員の歴史を紹介。
イギリス・コーンウォール州北部に位置する教区兼村落、Morwenstowは、海岸からほど近く、ブードから北へ約6マイル(約10km)にあります。村名は古い聖人の名に由来するとされ、荒々しい海岸線と切り立った崖に囲まれた風光明媚な場所です。
地理と集落
モーウェンストウはコーンウォールの最北端にある教区で、西は大西洋に面し、東はデヴォン州と接しています。教区内には教会のある集落(いわゆる教会街)のほか、ウッドフォード、グースハム、イーストコット、ウーリー、ウェスト・ユールストーンなどの小さな集落が点在します。海岸線は岩が多く入り組んでおり、散策路や海岸線を辿るハイキング(例えばSouth West Coast Pathの一部)で知られる風景が広がります。
教会と歴史的建造物
聖モーウェンナ教会(St Morwenna)と聖洗礼者ヨハネ教会(St John the Baptist)は、その起源がノルマン時代に遡るとされる歴史的建造物です。石造りの教会堂や古い墓地には、海上事故で命を落とした船員たちの墓が多く見られ、地域の海事史と密接に結びついています。教区の建物や墓石からは、ここが長く海と共に生きてきた土地であることがうかがえます。
ロバート・スティーブン・ホーカー(1803–1875)
モーウェンストウは、風変わりな牧師で詩人のロバート・スティーブン・ホーカー(Robert Stephen Hawker)のゆかりの地として広く知られています。ホーカーは教区牧師としてこの地に暮らし、地域の民俗や宗教行事の復興に尽力しました。特に、秋の収穫を祝う習慣である収穫祭(Harvest Festival)を復活させたことはよく語られます。
ホーカーは建築や庭にも独特の趣味を持ち、牧師館(vicarage)には教会の塔を模した煙突などの風変わりな意匠が施されていることで知られます。また、荒れた海岸で遭難した船員の遺体を教会に並べて埋葬したという記録が残り、教区内で埋葬された遭難者は40人以上にのぼると伝えられています。こうした行為は、彼が地域社会に深く関わり、亡くなった者に敬意を払ったことを示しています。
見どころと訪問情報
- 荒海と断崖の景観:散策や写真撮影に適した、変化に富む海岸線が広がります。
- 歴史的教会:ノルマン期に由来する教会建築や古い墓地を見学できます。
- ホーカーゆかりの牧師館:外観の独特な煙突や、ホーカーにまつわる逸話に触れることができます(公開状況は時期や所有者により異なります)。
- 海事文化の記憶:教会堂や墓地に残る遭難者の墓は、地域の厳しい海の歴史を物語っています。
訪れる際は海風や天候の変わりやすさに注意し、崖際や危険な岩場には近づかないようにしてください。モーウェンストウは自然と歴史が色濃く残る場所であり、静かな村落文化と海との深い関わりを感じられる地域です。

モルウェンストウの聖モルウェンナと洗礼者聖ヨハネの教区教会
質問と回答
Q:モーウェンストウはどこにあるのですか?
A: モーウェンストウは、イギリスのコーンウォール州北部にある教区と村落です。
Q: モーウェンストウはブードからどのくらい離れていますか?
A: モーウェンストウは、ブードから北に約6マイル(10km)のところに位置しています。
Q: モーウェンストウの地理的な位置は?
A: モーウェンストウはコーンウォール州の最も北に位置し、西は大西洋、東はデヴォン州に面しています。
Q:モーウェンストウの有名な住人は誰で、何をしていたのですか?
A: ロバート・スティーブン・ホーカー(1803-1875)は、風変わりな牧師で詩人でもあり、収穫祭の習慣を復活させたと言われています。
Q:モーウェンストウの教会はどんなところですか?
A: セント・モーウェンナとセント・ジョン・ザ・バプティストの教会は、ノルマン時代のものです。
Q:モーウェンストウの牧師館は何が特別だったのですか?
A: 牧師館はロバート・スティーブン・ホーカーのために建てられたもので、煙突は彼に関連する様々な教会の塔の形をしています。
Q:モーウェンストウの教会堂の歴史的意義は何でしょうか?
A: 近くの海岸は航海に危険なため、溺死した船員の死体を教会堂に並べ、埋葬したのです。ホーカーは教区の境界内に打ち上げられた40人以上の人を埋葬しました。
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