ナポリタン・マスティフ(イタリアン・マスティフ)|特徴・歴史・飼い方ガイド
ナポリタン・マスティフの特徴・歴史・飼い方を徹底解説。大型犬の魅力・しつけ・運動量や適正飼育法を初心者にも分かりやすく紹介します
ナポリタン・マスティフまたはイタリアン・マスティフ、(イタリア語:Mastino Napoletano)は、大型で古くからある犬種である。この大型犬種は、しばしば番犬や家族の守り神として使われます。その外見とは裏腹に、家族や友人には優しく接する大型犬です。人や財産を守るための番犬として訓練することも可能です。ナポリタン・マスティフは毎日たくさんの運動が必要です。最も古い犬種のひとつであるチベタン・マスティフの直接の子孫である。
特徴(外見・サイズ)
ナポリタン・マスティフは非常に筋肉質で骨太、力強い体つきをしています。顔にはたるんだ皮膚と深いしわがあり、重いマズルと大きな顎を持つため、威厳のある外観が特徴です。被毛は短く密で手入れは比較的容易です。被色はブラック、ブラックブリンドル、フォーン(茶系)、グレー、マホガニーなどがあり、被毛の色やマスクは犬によって異なります。
- 体高:オス 約65–75 cm、メス 約60–68 cm(個体差あり)
- 体重:概ね50–70 kg以上になることが多い(大型でがっしり)
- 寿命:平均で7〜9年程度(個体差あり)
- 性質的特徴:重厚で落ち着いた動き、しわと垂れた口元(よだれが多い)
歴史・起源
ナポリタン・マスティフは古代のモロッサス系の犬に由来すると考えられ、古代ローマや中世イタリアで護衛や闘犬、戦場での役割を担っていた記録があります。19〜20世紀にかけて近代的な品種改良が行われましたが、第二次世界大戦後には個体数が激減し、復興と保存が図られて現在のスタンダードに整えられました。チベタン・マスティフなどの古い犬種との関連性も指摘されていますが、現代の形はイタリアで確立されたものです。
性格・向いている飼い主
- 家族に対しては非常に愛情深く忠実で、子どもにも優しい個体が多い反面、その巨体ゆえ子どもと遊ぶ時は常に目を離さないことが必要です。
- 見知らぬ人や侵入者に対しては警戒心が強く、番犬としての能力が高い一方、適切な社会化が不十分だと過度に攻撃的になることがあるため、経験ある飼い主向けです。
- しつけは一貫性とリーダーシップが重要。強引な方法ではなく、落ち着いた指導と報酬ベースのトレーニングが有効です。
健康上の注意点
大型犬に共通する健康リスクがあり、ナポリタン・マスティフも例外ではありません。主な注意点は以下の通りです。
- 股関節・肘の発育不全(股関節形成不全、肘形成不全):成長期の体重管理や適切な運動が重要です。
- 胃捻転(ボルト):大型胸の深い犬に起こりやすく、食後すぐの激しい運動は避けます。複数回に分けた給餌が推奨されます。
- 目の問題(逆さまつげや外反症など):しわによるあたりや感染に注意。
- 皮膚のしわ部分の感染や炎症:たるみやしわの間はこまめに清潔を保ち、乾燥させることが必要です。
- 心臓疾患や関節疾患のリスクもあるため、定期的な獣医のチェックを受けましょう。
子犬を迎える際は、親犬の股関節や肘、眼の検査結果など健康チェックの記録を確認することが重要です。
飼い方ガイド
運動と生活環境
ナポリタン・マスティフは「大量の運動」を必要とするというイメージがある一方、実際には激しい持久運動よりも毎日の散歩と遊びを定期的に行うことが重要です。長時間の激しい走行は関節に負担をかけるため避け、成犬でも中程度の運動(1日1–2回の散歩+庭での自由運動)が適切です。暑さに弱く、短頭種ほどではないものの過度の暑さや湿度には注意が必要です。
食事
- 高品質の大型犬用フードを年齢・体重に合わせて与える。成長期は過度な体重増加を防ぐためカロリー管理が重要。
- 胃捻転予防のため、食事は1回に大量に与えず2回〜3回に分ける。食後すぐの激しい運動を避ける。
- サプリメントは獣医と相談の上で関節用などを検討すると良い場合がある。
しつけと社会化
ナポリタン・マスティフには早期からの社会化(人や他犬、さまざまな音や状況に慣れさせること)と基本的なしつけ(呼び戻し、オスワリ、伏せ、リードでの歩行)が必須です。大きく力のある犬のため、子犬の頃からリーダーシップを示しつつも、罰に頼らない穏やかなトレーニング法が推奨されます。必要に応じてプロのドッグトレーナーに相談してください。
グルーミング・ケア
- 短毛で手入れは比較的簡単。週に1回程度のブラッシングで十分です。
- 顔のしわや耳は汚れや湿気がたまりやすいので、こまめに清掃・乾燥させて皮膚トラブルを予防。
- よだれが多いので、首元や床の清掃も定期的に行いましょう。
- 爪切り、歯磨き、耳のチェックを定期的に行う。
子犬の選び方・迎え入れ時のチェックリスト
- 信頼できるブリーダーや保護団体から迎える。両親の健康検査結果(股関節・肘・目・心臓など)を確認する。
- ワクチン接種・駆虫・マイクロチップの有無を確認。
- 子犬の性格を観察し、人に対して落ち着いているか、過度に臆病・攻撃的でないかをチェックする。
- 将来の大きさ・必要スペース・費用(食費、医療、保険など)を事前に把握する。
法律・地域の注意点
国や自治体によっては大型犬や番犬種に関する規制(登録義務、リードや口輪の着用義務、危険犬種指定など)がある場合があります。ナポリタン・マスティフはその外見や性質から特別な規制対象になることがあるため、飼育前に必ず地域の法令を確認してください。
まとめ(飼う前に確認すべきこと)
- 大型で力が強く、経験ある飼い主向けの犬種である。
- 家族には深い愛情を示すが、適切なしつけと社会化が不可欠。
- 健康管理(特に関節と胃捻転予防)と日常のケアが重要。
- 生活スペース、経済的負担、法的規制を事前に確認してから迎えること。
ナポリタン・マスティフは正しく育てられれば、温かく頼れる守護者となる犬種です。大型犬の扱いに自信がない場合は、経験者や専門家に相談して準備を整えてから迎え入れてください。

ナポリタン・マスティフ
標準規格
アメリカン・ケンネル・クラブ(AKC)の基準では、オスのナポリタン・マスティフの体高は26~31インチ(66~79cm)である。体重は130~155ポンド(60~70kg)。メスは24-29インチ(61-74cm)。体重は110〜130ポンド(50〜60kg)である。体長は身長より10〜15%大きいこと。
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