キログラムは、国際単位系(SI)における質量の基本単位です。科学、工学、商業の分野で世界中で広く使われています。キログラムは、ちょうど1リットルの水の質量に相当します。

2019年5月20日現在、キログラムの定義は、プランク定数を6.62607015×10kg−342−1msとしています。

キログラムを他の方法で定義する試みもあります。例えば、ある物質の(ある温度での)原子の数を指定するものがあります。

1キログラムは2.2ポンドより少し多い。1トンは1,000キログラムです。1リットルのの重さは、海抜3.98℃(39.16°F; 277.13K)の場合、ほぼ正確に1キログラムです。これが1795年のグラムの定義の基礎となりました。

現在の定義(2019年改定)とその意味

2019年5月20日のSI再定義により、キログラムは物理的な標準物質(国際キログラム原器)ではなく、物理定数を固定することで定義されるようになりました。具体的には、プランク定数 h を正確な数値 h = 6.62607015×10−34 J·s に固定することによってキログラムの大きさが決まります。

プランク定数はエネルギーと周波数を結びつける基本定数で、その単位はジュール秒(J·s)です。ジュールは kg·m2·s−2 で表されるため、h の値を固定することは、メートルと秒(すでに定義済み)と組み合わせてキログラムを間接的に定めることを意味します。式で表すと、h = kg·m2·s−1 なので、既知の m(メートル)と s(秒)を使えば kg が決まります。

なぜ定義を変えたのか(背景と利点)

従来はプラチナ・イリジウム合金でできた国際キログラム原器(IPK)がキログラムの基準でしたが、長期間保管しても微小な質量変化が観測され、恒久的で普遍的な基準とは言えないことが問題になりました。これを受け、より安定で普遍的に再現可能な定義が求められ、プランク定数に基づく方法が採択されました。

利点:

  • 物理定数に基づくため、理論的に変化しない普遍的な定義になる。
  • 世界中どこでも同じ手法(計測装置)で実現(再現)できる。
  • 将来の技術発展により、より高精度な実現が容易になる可能性がある。

キログラムの実現方法(実際に質量を作る/測る方法)

定義を現実の秤や標準に落とし込むための代表的な手法:

  • キブル(ワット)バランス:電磁力と重力を釣り合わせることで質量を間接的に測り、電気的にプランク定数に結びつける装置。ジョセフソン効果や量子ホール効果を用いて電気量を高精度に基準化する。
  • アボガドロ方式(単結晶シリコン球):高純度のシリコン単結晶球の格子定数と球の体積を測定して球中の原子数を求め、原子質量から質量を求める方法。原子の数を基にした実現法の例。

これらの独立した方法が互いに一致することで、定義の確実性と精度が確認されました。

換算と関連情報

  • 記号:kg(キログラム)。ギリシャ語ではなく、接頭辞「キロ(k)」は103を表し、基本単位はグラム(g)だが、SIではキログラムが基礎的に使われる。
  • 1キログラム ≈ 2.20462262185 ポンド(国際ポンド)。日常では約2.2ポンドと表現されます。元の文中の「2.2ポンドより少し多い」はこれを指します。
  • 1トン(メートルトン、t) = 1,000 kg
  • 水とキログラムの関係:標準状態では、1リットルの水の質量は約1 kgです。正確には最大密度を示す海抜付近での温度約3.98°Cにおける1 Lの水がほぼ1 kgになります(歴史的にこれがグラム定義の由来)。

補足:グラムと接頭辞

グラム(g)は質量の単位で、1 g = 10−3 kg。SIでは接頭辞(ミリ、キロ、メガなど)を用いてさまざまなスケールの質量を表します。例えば、1 mg(ミリグラム) = 10−6 kg、1 Mg(メガグラム) = 103 kg(同義でトン)。

実務的な使い方

キログラムは日常の重量表示、工学設計、化学の定量計算、国際取引や計量法に基づく検査など広範に用いられます。2019年の再定義により、科学的・産業的な高精度計測の基盤がより安定しました。

参考:SI再定義ではキログラム以外にも複数の基本単位が物理定数に基づいて再定義され、より一貫した体系となっています。