ネレイド(海王星の衛星)—偏心軌道の特徴と発見の経緯

ネレイド(海王星の衛星)の偏心軌道と発見経緯を解説。軌道特性、起源仮説、観測史(ボイジャー2の限界)を分かりやすく紹介。

著者: Leandro Alegsa

ネレイド(英: Nereid、別名 ネプチューン II)は、海王星のの一つで、特に非常に偏心した軌道で知られています。

発見と命名

ネレイドは1949年5月1日にジェラルド・カイパーによって発見されました。発見時の報告書で彼はこの衛星に、ギリシャ神話に登場する海の妖精ネレイドにちなんだ名前を提案し、定着しました。

軌道の特徴

ネレイドの軌道は平均軌道半径(長半径)が約5,513,400 kmと遠方に位置し、軌道離心率が非常に大きいため、公転距離は約1,353,600 km(近日点)から約9,623,700 km(遠日点)まで変動します。公転周期はおよそ360日程度で、かつては太陽系で最も偏心率の高い衛星の一つとされていましたが、後に発見された土星の小さな衛星ベストラは、より偏心の大きい軌道を持つことが示されています。

物理的性質

直径は約340 kmと推定され、海王星の衛星としてはトリトン、プロテウスに次ぐ大きさです。表面の詳細な地形はまだほとんどわかっておらず、総じて暗く、低めの反射率を持つと考えられています。光度変化の観測からは、非球形である可能性や自転の特性(回転周期)が不確定であることが示唆されており、場合によっては明るさの大きな変動が観測されることから、不規則な自転や複雑な形状が議論されています。

起源に関する仮説

ネレイドの非常に偏心な軌道は、その起源に関して二つの主要な仮説を生んでいます。ひとつは、ネレイドが他の小天体と同様に外部から捕獲されたカイパーベルト天体や小惑星のような天体であるという説、もうひとつは、海王星最大の衛星であるトリトンがかつて捕獲された際に引き起こされた重力擾乱により、もともと安定していた衛星の軌道が著しく乱された、という説です。現在も決定的な結論は出ておらず、さらなる観測と解析が必要です。

観測歴と現在の課題

1989年にボイジャー2号が海王星系を訪れた際、ネレイドは海王星からあまりにも遠く、十分な解像度で表面を撮影することはできませんでした。ボイジャー2が送ってきた写真では、形状がかなり非球面であることが示唆されるのみで、表面地形や詳細な物理特性を明らかにすることはできませんでした。

以降、地上大型望遠鏡や宇宙望遠鏡による測光・分光観測で輝度や色、反射率などが調べられてきましたが、表面の構成や内部構造、回転状態など未解明の点は多く残っています。将来の大型望遠鏡や、海王星への探査ミッションが実現すれば、ネレイドの起源や進化、軌道形成の過程について重要な手がかりが得られると期待されています。

まとめ:ネレイドは海王星系で特徴的な高い軌道離心率を持つ衛星で、発見は1949年と古く、名前はギリシャ神話の海の妖精に由来します。しかし物理的性質や起源、回転状態など多くの謎が残されており、今後の観測・探査が待たれます。

質問と回答

Q:ネレイドとは何ですか?


A:ネレイド(Nereid)は、海王星IIとも呼ばれ、海王星の月です。

Q: ネレイドを発見したのは誰ですか?


A: 1949年5月1日、ジェラール・カイパーによって発見されました。

Q:この月の名前は何に由来しているのですか?


A:ギリシャ神話に登場する海の精「ネレイド」からきています。

Q:ネレイド星の大きさは?


A:直径は340kmで、海王星の衛星の中では3番目に大きい。

Q:軌道はどうなっているのですか?


A: 平均半径は5,513,400kmですが、離心率が1,353,600kmから9,623,700kmの範囲で変化している軌道です。さらに偏心した軌道を持つベストラが発見されるまで、長い間、太陽系で知られている月の中で最も偏心した軌道をとっていたのです。

Q: 1989年に海王星を訪れたボイジャー2号は、ネレイドを撮影できたのでしょうか?


A:いいえ。ボイジャー2号は、海王星から遠く離れていたため、鮮明な写真を撮影することができませんでした。

Q: ボイジャー2号が海王星の軌道に乗った理由は何ですか?


A:小惑星やカイパーベルト天体から捕獲された可能性や、海王星最大の月であるトリトンが捕獲された際に軌道が乱された可能性があるとする説もあります。


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