Nomenclature des niveaux de formation(英語ではNational classification of levels of training)は、特に統計的な目的で、ある人が修了した訓練を測定するために使用されます。フランスでは、2つの分類が一般的に使用されている。フランスでは、1969年に国家統計委員会(Commission statistique nationale)が制定した「職業訓練名 称(nomenclature des niveaux de formation)」と、1997年にユネスコが制定した「国際標準教育分類(ISCED)」の2つが一般的に使用されている。
最初のものは、フランス国民教育省だけでなく、フランス雇用庁が求職者を教育水準で分類するために、またINSEEが国勢調査のために使用するものです。
定義と目的
「職業訓練名称(nomenclature des niveaux de formation)」は、国内統計で個人の学歴や職業訓練の到達水準を一貫して表現するために設けられた国別の分類です。主に行政・統計の目的で使用され、学歴調査、雇用統計、失業者の属性分析などに用いられます。
ISCED(国際標準教育分類)は、ユネスコが国際比較のために定めた教育水準の分類です。ISCEDは1976年に初めて採択され、その後1997年に改訂(ISCED-97)、さらに2011年にも改訂(ISCED-2011)が行われています。国ごとの学位や資格を国際的に比較・集計するための共通語彙を提供します。
歴史と改訂の流れ
- フランス側(1969年):1969年に国家統計委員会によって作られた国内用の「nomenclature」は、当時の教育制度や資格構成に合わせてレベル分けが行われ、以後統計処理で広く使われてきました。
- 国際側(ISCED):ユネスコのISCEDは国際比較の必要性から導入され、1997年改訂では教育段階の細分化と明確化が図られました。2011年改訂ではさらに詳細な下位区分や成人教育なども扱うようになりました。
- 近年の動向:EUレベルで導入されたEQF(欧州資格フレームワーク)など国際的・欧州的枠組みの登場により、フランス国内でも従来の分類を補完・連携する仕組み(例:RNCP=Répertoire national des certifications professionnelles/国家職業資格登録簿など)が整備され、資格・学位の国際的な参照整合性が進んでいます。
実務での使われ方(主な用途)
- 国勢調査や就業統計での学歴・訓練水準の分類(INSEE)
- 雇用支援や職業紹介における求職者の学歴区分(フランス雇用庁、現Pôle emploi)
- 教育政策や職業訓練政策の評価・設計(国民教育省、労働省など)
- 国際比較統計の作成(UNESCOのISCEDを参照して各国のデータを揃える)
各レベルの概観(概略・対応例)
国内分類とISCEDは、目的や粒度が異なるため完全に1対1で対応するわけではありませんが、おおまかな対応例は次のようになります(以下は代表的な例で、あくまで概略です)。
- 中等教育以下(例:中学校修了、職業訓練資格)—— フランスの下位レベルに該当し、ISCEDでは初等・中等レベル(ISCED 1–3)にあたります。
- 高等学校卒業(baccalauréat)—— 上級中等教育(ISCED 3)に対応。
- BTS、DUT(短期高等職業教育)—— 短期高等教育に相当し、ISCED-97では5B(短期高等)に分類されることが多いです。
- Licence(学士)—— 大学の第一サイクルであり、ISCED-97の5A(第一サイクル)に対応。
- Master(修士)—— 第二サイクルの高等教育で、ISCED-97の6(第二ステージの高等教育)や上位段階に相当します。
- Doctorat(博士)—— 研究・高度専門職教育で、ISCEDの最上位相当(研究課程)です。
国際的整合性と課題
国内の古い分類(1969年のnomenclature)は長年の使用で統計の連続性を保つ利点がある一方、教育制度や職業資格の多様化に対応しきれない面が指摘されています。これを受けて、以下のような動きが進みました:
- RNCPや公式資格登録で個々の資格の内容・職能とレベルの明確化を図る。
- EQFやISCED-2011との対応付けを行い、国際比較可能性を高める。
- 職業資格や現代的な職能に対応するために、学歴以外の学習成果(非形式的・インフォーマルな学習)も評価に取り入れる試み。
まとめ(実務上のポイント)
- フランスでは歴史的に国内分類(nomenclature des niveaux de formation)が統計・行政で広く用いられてきたが、国際比較や現代の教育構造に対応するためにISCEDやEQFとの接続が重要になっている。
- 実際の運用では、各種資格(CAP/BEP、baccalauréat、BTS/DUT、Licence、Master、Doctorat等)をどの国際レベルに当てはめるかは文脈や目的によって多少異なるため、「おおよその目安」として理解することが必要である。
- 政策・統計・雇用支援で用いる際は、どの版のISCED(1997か2011か)を参照しているかや、国内の資格登録簿(RNCPなど)との整合性にも注意することが重要です。