古生代とは:カンブリア爆発からパンゲア形成と大絶滅まで(約5.41〜2.52億年前)
古生代の全貌を図解で解説:カンブリア爆発からパンゲア形成、魚類・昆虫の進化、ペルム紀大絶滅まで約5.41〜2.52億年前の地球史をわかりやすく学ぶ。
古生代は、半生代(顕生代)の3つの代のうち、最も古い代です。その名称は「初期の生命」を意味し、地質学的には約5.41億年前(約5億4100万年前)から約2.52億年前(約2億5200万年前)まで続きました。古生代は、最終的に地球史上最大級の大量絶滅であるペルム紀・三畳紀(Permian–Triassic)絶滅イベントとともに終わります(この絶滅は多くの海洋・陸上生物群の消失を引き起こしました)。
古生代の始まりは生物多様性の劇的な拡大を示します。カンブリア紀の爆発では、多数の新しい体制や門が急速に出現し、現代につながる多くの無脊椎動物群が出揃いました。以降の古生代を通して、海洋生態系の複雑化、植物と節足動物の陸上進出、魚類や四肢動物(両生類・爬虫類)、昆虫や維管束植物の進化、そして超大陸パンゲアの形成など、地球と生物の大きな変化が起こりました。古生代には少なくとも2回の大規模な氷期(後期オルドビス紀の氷期、石炭紀〜ペルム紀にかけての氷期)があり、気候や海洋循環に大きな影響を与えました。加えて、当時は地球の自転が現在より速く日が短かったため、月が現在より近く潮汐が強かったと考えられています。
古生代に起きた主要な出来事には次のようなものがあります:多くの無脊椎動物門の出現と放散、藻類から陸上維管束植物への進化、顎を持つ魚類の発達、肉鰭類から両生類への移行(四肢動物の起源)、昆虫や爬虫類の登場、パンゲアの形成、そして最終的なペルム紀末の大絶滅(火山活動、気候変動、海洋無酸素化などが原因とする説が有力です)。また、古生代は地層学的・化石記録が豊富な時代であり、生物進化の重要な節目が多く残されています。
古生代の6つの紀(短い概要)
- カンブリア紀(約5.41〜4.85億年前):カンブリア紀の爆発が起き、多数の動物門(例:三葉虫、腕足類など)が出現。海洋生態系の急速な多様化が特徴。
- オルドビス紀(約4.85〜4.44億年前):海洋生物の多様化が進み、単純な陸上植物の最初の痕跡が現れる。後期に大規模な大量絶滅(オルドビス末絶滅)が発生。
- シルル紀(約4.44〜4.19億年前):海洋環境の回復と安定化、早期の維管束植物や陸上節足動物の進出が起こる。
- デボン紀(約4.19〜3.59億年前):「魚の時代」と呼ばれるほど魚類が繁栄。肉鰭類から四肢動物(最初の両生類)が出現し、陸上生態系に森林が広がり始める。
- 石炭紀(約3.59〜2.99億年前):大規模な泥炭湿地と熱帯林が広がり、膨大な量の炭層(石炭)が形成される。両生類が多様化し、最初期の爬虫類が登場。
- ペルム紀(約2.99〜2.52億年前):パンゲアのほぼ完成と大陸気候の乾燥化に伴い、爬虫類や種々の陸生動物が多様化。末に最大級の大量絶滅(イベント)が発生し、多くの海洋・陸上群が消滅した。
古生代は、生物の形態・生態の基礎が築かれた時代であり、後の中生代・新生代の進化的舞台が整えられた重要な地質時代です。
質問と回答
Q:古生代とは何ですか?
A: 古生代は、古生代の3つの時代のうち最も古い時代です。約5億4100万年前から2億5200万年前まで続きました。
Q: 古生代の名前の意味は?
A:「初期の生命」という意味です。
Q:どのくらい続いたのですか?
A:約5億4100万年前から2億5200万年前(mya)まで続きました。
Q:いつ終わったの?
A:ペルム紀〜三畳紀という最大の絶滅現象で終わりました。
Q:この時期の最大の絶滅現象は何ですか?
A:この時代の最大の絶滅現象は、ペルム紀-三畳紀の絶滅現象です。
Q:顕生代にはいくつの時代がある?
A:古生代には3つの時代があります。
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