ポテンショメーター(可変抵抗器)とは:仕組み・用途・歴史をやさしく解説

ポテンショメーターの仕組み・用途・歴史をやさしく解説。選び方や回路での使い方、身近な応用例(音量・照明)まで図解でわかる入門ガイド。

著者: Leandro Alegsa

ポテンショメーターは可変抵抗器の一種で、ツマミやスライダー(フェーダー)を操作することで抵抗値を連続的に変えられる部品です。回路内で電流や電圧を調整するために使われ、日常ではオーディオの音量つまみ、照明の明るさ調整(小型の制御回路)、電子機器のトリム調整などに広く用いられます。内部を使って分圧器にすることで任意の出力電圧を得られるのも特徴です。

仕組み(基本構成と動作)

ポテンショメーターは主に次の3つの要素で構成されます。

  • 抵抗体(抵抗トラック):炭素(カーボン)、巻線(ワイヤー)、セラミックや金属粉(サーメット)、導電性プラスチックなどの材料で作られます。
  • ワイパー(スライダ・接点):可動接点で抵抗体上を移動し、出力端子の接続点を変えます。
  • 端子:通常は3端子(両端に固定端子2つと中央のワイパー端子1つ)。用途により2端子(可変抵抗=レオスタット)として用いることもあります。

3端子で使うときは分圧器として働きます。入力電圧Vinを両端にかけ、ワイパー端子から取り出すと、ワイパー位置に応じて出力電圧Voutが次のように決まります(簡略式):
Vout = Vin × (R2 / (R1 + R2)) 。ここでR1は一方の端からワイパーまでの抵抗、R2はワイパーから反対端までの抵抗です。

2端子で使う場合(片側端子とワイパーを接続)には、回路の一部として抵抗値を可変にする「レオスタット」として機能します。電流の制御に使われますが、高電力用途では大型の専用可変抵抗や現代的には半導体素子(トランジスタやIC)で代替されることが多いです。

種類と特徴

  • 炭素皮膜(カーボン)ポテンショメーター:安価で一般用途向け。ノイズがやや出やすい。
  • 巻線(ワイヤー)ポテンショメーター:高精度・高耐力だがステップ状の抵抗変化(微小な段差)が出る場合がある。
  • サーメット(セラミック+金属)ポテンショメーター:耐熱・耐久性に優れ、精密機器に使われる。
  • 導電性プラスチック型:寿命が長く、滑らかな動作を提供するものが多い。
  • デジタルポテンショメーター(デジタル可変抵抗):ICで抵抗値を切り替えるタイプ。マイコンで制御可能で、耐久性や精度に優れる。
  • 形状:回転式(ロータリ)、スライド式(フェーダー)、トリマー(小型の調整用)など。
  • テーパー(特性):抵抗値の変化特性には直線(リニア)と対数(オーディオ/ログ)などがあり、音量用には耳の感覚に合わせたオーディオテーパー(ログ)が用いられます。

主な用途

  • オーディオ機器の音量調整、トーン調整
  • アナログ回路のバイアス調整やトリミング
  • センサーや可変電源の出力調整(分圧器として)
  • ユーザーインターフェース(ツマミやスライダー)
  • 産業機器の設定や校正

選び方と注意点

  • 抵抗値:回路で必要な抵抗値を選ぶ。分圧として使う場合は負荷との関係(出力インピーダンス)を考慮。
  • 定格電力:流れる電力に応じたパワー定格を選ぶ。定格を超えると発熱や損傷の原因になる。
  • テーパー(リニア/オーディオ):用途に応じて選ぶ。音量調整にはオーディオ(ログ)がおすすめ。
  • 精度と耐久性:調整の繰り返し回数(寿命)、耐環境性(温度・湿度)を確認。
  • ノイズとガリ(接触不良):長期間で接点の汚れやすれにより「ガリガリ音」や不安定な接触が起きることがある。定期的なメンテナンスや信頼性の高いタイプを選ぶとよい。

歴史的背景

部品に流れる電気の量を自在にコントロールするアイデアは古くから考えられてきました。現在のように広く使われるカーボン製ポテンショメーターに繋がる発明のひとつは、1872年にトーマス・エジソンが25歳の時に申請した可変抵抗に関する技術です。彼は可変抵抗(レオスタットに類する装置)を考案し、これが後の可変抵抗器の発展に寄与しました。その後、材料や製造技術の進歩により、より小型で精密、耐久性のあるポテンショメーターやデジタル化された代替品が登場しています。

トラブルとメンテナンス

  • 長時間使用で接点に汚れや酸化が生じると「ガリ」ノイズが出る。接点復活剤を使った清掃や、部品交換が必要になる場合がある。
  • 高電力用途ではポテンショが発熱して寿命を縮めるため、定格以上の負荷を避ける。
  • 精密な調整が必要な箇所ではデジタルポテンショメーターやトリマポット(基板上の可調抵抗)を検討すると安定性が向上する。

まとめると、ポテンショメーターはシンプルで使いやすい可変抵抗器として多くの電子機器で重要な役割を果たします。用途や性能に応じて材料、テーパー、定格を選び、寿命やノイズに注意しながら使うことが大切です。

ポテンショメーターZoom
ポテンショメーター

異なるタイプ

ポテンショメーターには、さまざまな種類があります。カーボン・ポテンショメーター、プラスチック・ポテンショメーター、ワイヤー・ポテンショメーターなどです。カーボン・ポテンショメーターは、安価に作ることができ、組み立ても簡単なので、現在最も一般的に使われているポテンショメーターです。ワイヤーポテンショメーターは、上記の3種類の中で最も強力なタイプである。ポテンショメーターの中に入っているワイヤーを巻くことで、より大きな力を発揮します。プラスチック製のポテンショメーターは、カーボン製のポテンショメーターと同程度のパワーがありますが、より高品質なものとなっています。特殊なプラスチックでできており、カーボン製ポテンショメーターと同じように電気をよく通します。カーボンポテンショメーターよりも長持ちする。トリマーポテンショメーターは小型です。ドライバーで調整できます。



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