プライス・タワーは、バートルズビル(オクラホマ州)にある19階建て・高さ221フィートの建物で、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトによって設計された。1956年に完成し開業したこの建物は、ライトの作品の中でも数少ない、垂直方向に伸びる高層の構成として際立っている。H・C・プライス社のハロルド・C・プライスの依頼により、商業、住宅、企業機能を一体化した複合用途の建築として構想された。
設計と建築的特徴
ライトはプライス・タワーを六角形の平面計画から発展させ、独特の角度をもつ部屋や、細長い窓を生み出した。建物の形は、張り出した床スラブを伴う垂直の「幹」を強調し、彫刻的で樹木のようなシルエットをつくっている。素材やディテールは幾何学的な秩序を強めるように配置され、モジュール化されたベイ、三角形と六角形のモチーフ、そして外壁要素の反復によって構成される。内部空間では、ライトの統合的な家具設計や造り付け要素への関心が、特殊な床面計画に合わせて反映されている。
歴史と開発
1950年代初頭に発注されたこの建物は、1956年2月に完成し一般公開された。地域の工業企業の事務所と業務を収容し、さらに賃貸アパートや小売スペースを備えることが意図されていた。ライトはこの計画を、彼の有機的建築の理念を垂直形式へと移し替える機会とみなした。しばしば、プライス・タワーはライトによる真の垂直建築の2例のうちの1つであり、もう1つはジョンソン・ワックス複合施設のリサーチ・タワーだと指摘される。
用途、改修、一般公開
時代の経過とともに、この塔は重要なオリジナルの意匠要素を保ちながら、さまざまな用途に転用されてきた。オフィス、住居、ギャラリー、ホスピタリティ機能を収容したことがあり、現在では建物の一部が文化施設および来訪者向け施設として運営され、ライトの仕事やこの場所の歴史を紹介している。こうした転用には、特徴的な内部空間を慎重に保存しつつ、安全性、アクセシビリティ、現代的設備のための更新を行う必要があった。
意義と注目点
- フランク・ロイド・ライトの高層建築として最も著名なものの一つであり、垂直建築の希少な例と広くみなされている。
- 六角形の平面計画と彫刻的な外形は、ライト晩年の実験を示す重要な例である。
- 複合用途という構成は、住むこと、働くこと、文化活動を1つの塔にまとめるという後の考え方を先取りしていた。
プライス・タワーは今なお地域のランドマークであり、モダニズムの思想が地域的な文脈や複合用途の計画にどのように適応されたかを研究する建築家や歴史家にとって重要な対象である。ライトの遺産に関心を持つ来訪者は、現地の展示やガイドツアーを通じて、この塔の構想、素材、保存について学ぶことができる。