本文へ移動

R136c — R136星団にある非常に大質量のウォルフ・ライエ星

R136cは大マゼラン雲のタランチュラ星雲にある若いR136星団の、きわめて明るいWN5h型ウォルフ・ライエ星である。大質量、強い恒星風、そして不確かな最終運命で注目される。

R136cは、大マゼラン雲のタランチュラ星雲(30ドラドゥス)にあるR136星団の中心近くに位置する、例外的に大質量で明るい恒星である。分光学的にはWN5h型に分類され、これは強い電離ヘリウムの輝線と水素線を示すウォルフ・ライエ星の亜型である。表面温度は約5万ケルビンと非常に高く、星団内でも最も高温かつ明るい星の一つに数えられる。

画像ギャラリー

1 画像

主な特性

R136cは、既知の恒星のうち最も大質量の部類に位置づけられる極端な物理的性質で知られる。文献でしばしば示される推定では、現在の質量は太陽の数百倍程度、光度は太陽の数百万倍に達する。この莫大なエネルギー放出は、非常に高温で大質量の恒星において効率的なCNOサイクルが支配的な、中心核での水素核融合によって支えられており、恒星の巨大な光度を説明する一因となる。また、強力な恒星風を生じ、高い速度で物質を放出して周囲の環境を豊かにしている。

  • スペクトル型:WN5h型(水素を伴うウォルフ・ライエ星)
  • 表面温度:約50,000 K(非常に高温)
  • 質量:多くの研究では太陽質量の100~300倍程度と推定される。値は手法によって異なる。
  • 全放射光度:公表された推定では太陽光度の数百万倍

環境と発見

R136cは、30ドラドゥスにおける巨大な星形成領域NGC 2070の中心集中部であるR136の、若く高密度な中心部にある。1990年代以降、宇宙望遠鏡および地上望遠鏡による高分解能観測によって、この星団は複数の非常に大質量の恒星へと分解された。R136cはこうした特異な天体の一つとして同定され、大マゼラン雲のような比較的低金属量の環境で、最も大質量の恒星がどのように形成・進化するかを理解する研究の一環として調べられてきた。

連星性と高エネルギー放射

R136cが近接連星、あるいは多重星系である可能性は強く疑われている。この領域からの硬いX線放射は、二つの大質量星成分からの強力な恒星風が相互作用して高エネルギー放射を生じる、衝突風連星の存在と整合的である。伴星が存在する場合、系全体の光に対する寄与は比較的小さい可能性が高いが、恒星風の構造と質量放出の履歴に大きく影響しうる。視線速度の変化と直接撮像の調査は、この恒星の多重性をさらに明らかにするため続けられており、候補となるシナリオは複数の観測論文で論じられている。

進化段階と考えられる運命

R136cは天文学的な尺度ではきわめて若いが、すでにウォルフ・ライエ型のスペクトルを示す。これは、中心核での核燃焼と大きな質量損失により、化学的に処理された層が露出していることを示す。その後の進化は、どれだけの質量を失うか、またどの程度速く自転するかに左右される。高光度青色変光星(LBV)段階を経るか、あるいは経ずに、水素に乏しいウォルフ・ライエ星段階へ進み、最終的には酸素が卓越する中心核を形成する可能性がある。寿命の終わりには、重力崩壊型の超新星またはより高エネルギーの極超新星として爆発する可能性がある。適切な条件下では長時間ガンマ線バーストを生じることもあり、目立った爆発をほとんど伴わずに直接ブラックホールへ崩壊する可能性もある。

注目すべき点と不確実性

R136cは混み合い明るい領域にあるため、その基本的なパラメータを精密に測定することは依然として難しく、モデルに依存する。質量と光度の推定値は、採用する距離、減光、スペクトル模型、多重性に関する仮定によって異なる。それでもR136cは、大質量星の形成、恒星風、そして最も大質量の恒星の終末段階に関する理論を検証する重要な天体である。観測の詳細やモデル計算の結果については、R136星団および大質量ウォルフ・ライエ星に関する文献と専門的な総説を参照されたい(質量推定、連星候補性)。

研究者たちは、質量放出率、恒星風の組成、近隣天体との相互作用への制約を改善するため、電磁スペクトルの各波長域でR136cの監視を続けている。その並外れた性質により、R136cは、最も大質量の恒星が母星団およびスターバースト領域の星間物質にどのような影響を与えるかを理解するための重要な事例となっている。

関連項目

著者

AlegsaOnline.com R136c — R136星団にある非常に大質量のウォルフ・ライエ星

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/80656

共有

出典