リカルド・モンタルバン — メキシコ出身の俳優|『ファンタジー・アイランド』主演と『スタートレック』のカーン役
リカルド・モンタルバン — メキシコ出身の名優。『ファンタジー・アイランド』のミスター・ロアークや『スタートレック』のカーン役など、輝く70年の軌跡を辿る。
リカルド・モンタルバン(リカルド・ゴンサロ・ペドロ・モンタルバン・イ・メリノ、KSG、1920年11月25日 - 2009年1月14日)は、メキシコのラジオ、テレビ、演劇、映画で活躍した俳優です。1943年から2006年にわたる約70年の芸能活動を通じて、スクリーンや舞台で数多くの注目すべき役を演じ、ハリウッドでも長く第一線で活躍しました。KSGはローマ教皇庁から贈られる聖グレゴリオ勲章の騎士位を示します。
経歴と活動
モンタルバンは1920年11月25日、メキシコのメキシコシティで生まれ、スペイン系移民の家庭で育ちました。幼少期はメキシコの田舎町で育ち、その後俳優を志して舞台やラジオで経験を積み、やがて映画へと進出しました。ハリウッド進出後も幅広い役柄をこなし、異国的で魅力的な存在感で観客を引きつけました。
主な出演作と代表作
1970年代半ば、モンタルバンは自動車ブランドのクライスラー・コルドバのテレビ広告のスポークスマンを務め、「柔らかいコリントレザー(soft Corinthian leather)」を賞賛することで広く知られるようになりました。また、同社のクライスラー・ニューヨーカーの広告にも出演し、そのスマートで洗練されたイメージが話題となりました。
テレビでは1977年から1984年にかけて放送されたシリーズファンタジー・アイランドで主役のミスター・ロアークを演じ、一躍世界的な知名度を得ました。SF作品でも印象的な存在感を発揮し、オリジナルのスタートレックシリーズのファーストシーズン(1967年)のエピソード「スペース・シード」ではカーン・ヌーニエン・シンを演じ、さらに1982年の映画「スタートレックII:カーンの怒り」でも同役を務めました。これらの役は彼の代表作として長く語り継がれています。
受賞と社会的貢献
1978年にはミニシリーズ「How the West Was Won」でエミー賞を受賞し、1993年にはスクリーン・アクターズ・ギルドから生涯功労賞を受けました。俳優としての業績だけでなく、ラテン系俳優の地位向上にも力を注ぎ、業界内での多様性と機会の拡大を目指して活動しました。特に1970年代には、ヒスパニック系芸能人の権利擁護や出演機会拡大を支援する組織設立など、コミュニティへの貢献にも尽力しました。
晩年と遺産
晩年もなお活動を継続し、80代に入ってからはアニメ映画やコマーシャルへの声の出演、さらにスパイキッズ映画で「バレンティン爺さん」として出演するなど、多彩な仕事を続けました。長く親しまれた俳優として、多くの世代に影響を与えました。
私生活
モンタルバンはスペイン系移民のリカルダ・メリノと店長ジェナロ・モンタルバーンの息子として生まれ、トレオンの街で育ちました。1944年にジョージアナ・ベルツァーと結婚し、2007年に妻が亡くなるまで生涯連れ添いました。二人の間には4人の子どもがいます。
死去
モンタルバンは2009年1月14日、カリフォルニア州ロサンゼルスの自宅で心不全のため亡くなりました。享年88。長年にわたる演技とコミュニティへの貢献により、その功績は現在も映画・テレビ界やラテン系文化の遺産として語り継がれています。
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1977年リカルド・モンタルバン
質問と回答
Q: リカルド・モンタルバンのフルネームは何でしたか?
A: Ricardo Gonzalo Pedro Montalbán y Merino, KSG.
Q: 彼のキャリアはどのくらいですか?
A: 1943年から2006年までの70年間です。
Q: オリジナルのスタートレックシリーズでは、どんな役を演じましたか?
A: オリジナルのスタートレックシリーズ第1シーズンの1967年のエピソード「スペースシード」で、カーン・ヌニエン・シンを演じました。
Q: 1978年に受賞した賞は何ですか?
A: 1978年にミニシリーズ「How the West Was Won」に出演し、エミー賞を受賞しました。
Q: リカルド・モンタルバンの出身地はどこですか?
A: 1920年11月25日、メキシコのメキシコシティで生まれました。
Q: 彼の両親は?
A: 両親はスペイン移民のリカルダ・メリノと店長だったジェナロ・モンタルバンです。
Q: 彼は誰と結婚し、二人の間に何人の子供がいたのでしょうか?A: 1944年から2007年に亡くなるまで、ジョージアナ・ベルザーと結婚し、4人の子供がいました。
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