スカーバラ駅(鉄道駅)—北ヨークシャーの終着駅|1845年開業・世界最長ベンチ
スカーバラ駅—北ヨークシャーの歴史的終着駅(1845年開業)。ノース・トランスペナイン路線の東端で、世界最長139mのベンチが名物。観光・鉄道ファン必見。
スカーバラ駅は、イギリス・ノースヨークシャー州スカーバラにある鉄道駅です。1845年に開業し、現在はファースト・トランスペナイン・エクスプレスが運行するノース・トランスペナイン路線の東側ターミナル(終着駅)の一つとなっています。また、ヨークシャーコーストラインの北端でもあり、海辺のリゾート地スカーバラへの主要な玄関口です。駅構内には、世界最長の152ヤード(139m)の駅座席が設置されており、地元の名物となっています。
歴史
スカーバラ駅は1845年の開業以来、観光客の往来や貨物輸送を支えてきました。かつては近隣の町へ向かう支線も複数存在しており、1950年まではピッカリング(Pickering)までの路線が運行されていました。さらに、1965年まではウィットビー(Whitby)方面への線が通っており、これらの支線は旅客需要や路線再編の影響で順次廃止されました。
建築と設備
駅舎はヴィクトリア朝期の趣を残す造りで、訪れる人に印象的な外観を見せます。旅客向けの設備としては、切符売り場や待合室、売店・カフェといった基本的なサービスが整備されており、観光シーズンは混雑するため案内表示や係員の配置が充実します。また、バリアフリー対応や案内表示の整備など、幅広い利用者が利用しやすい環境づくりが進められています。
運行・接続
- 長距離列車:ノース・トランスペナイン路線(ファースト・トランスペナイン・エクスプレスなど)が終着駅として、ヨークやマンチェスター方面への直通サービスを提供しています。
- 地域輸送:ヨークシャーコーストラインの北端として、沿岸地域との間で定期的な列車が発着します。
- 地上交通:駅前にはバスやタクシーの乗り場があり、スカーバラ中心部・ビーチや港湾地区へアクセスできます。観光シーズンには臨時の交通手段や混雑対策が行われることがあります。
観光的意義
スカーバラは古くからイギリスの代表的な海辺のリゾートであり、駅は観光シーズンに多数の旅行者を迎え入れる重要施設です。美しい海岸、歴史的な観光地、そして地元のイベントへ直結する交通拠点として、地域経済にも大きく寄与しています。
世界最長ベンチ
駅に設置された全長152ヤード(約139m)のベンチは「世界最長の駅座席」として知られ、訪れる人々の写真スポットや話題の一つになっています。単なる座席にとどまらず、地域のシンボル的存在として地元で親しまれています。
スカーバラ駅は歴史と現代の利便性が調和したターミナルであり、鉄道利用者だけでなく観光目的の来訪者にも重要な役割を果たしています。
サービス内容
月曜日から土曜日までは、通常1時間に1本、ヨーク、リーズ、マンチェスター・ピカデリー、リバプール・ライム・ストリート行きのファースト・トランスペナイン・エクスプレスが運行されています。ヨークシャーコーストラインのブリドリントンとハルへは2時間おきに運行されています。
日曜日には、ヨークとその近郊まで2時間おきに運行しています。また、夏季限定でハルまで2時間おきに運行されています。
イースト・ミッドランズ鉄道は、夏期限定でミッドランド・メインラインのセント・パンクラス・インターナショナルへの直通便を運行しています。シェフィールドとレスターを経由しています。

3〜5番線には、リバプール・ライム・ストリート発のClass 185 Desiro DMU2両と、ロンドン・セント・パンクラス・インターナショナル発のClass 222 Meridian DEMU1両が停車します。
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