Siouxsie and the Banshees(スージー・アンド・ザ・バンシーズ)は、イギリスのロック/ポストパンクバンドで、1976年にロンドンのブロムリーでSiouxsie SiouxとSteven Severinによって結成されました。メンバーの入れ替わりはありつつも、バンドは1978年から1995年の間に11枚のスタジオ・アルバムを発表し、1996年に一度解散。その後2002年に再結成してツアーを行いました。代表曲にはビートルズのカバー「Dear Prudence」(UKシングルチャート3位)や、1991年のシングル「Kiss Them For Me」(ビルボード・ホット100で23位)があり、イギリス国内で特に高い人気を博しました。バンドは初期パンクの流れを汲みつつ、実験的でダークなサウンドを確立し、ポストパンク以降の多くのバンドに影響を与えました。1990年代には第1回ロラパルーザの2番目のヘッドライナーを務めるなど、フェスの重要な顔ぶれにもなりました。

結成と初期

結成直後の1976年、メンバーは100クラブのパンク・フェスティバルで初めてライブを行いました。このときはシド・ヴィシャスがドラムを叩き、マルコ・ピローニがギターを担当するという一時的な編成で、事前の練習がほとんどない中、聖歌「主の祈り」を20分ほど即興で演奏したエピソードが知られています。当初バンド名はなく一時解散の予定もありましたが、このライブを機に活動を続けることになりました。

メンバーと編成の変遷

初期メンバーにはドラマーのケニー・モリスや初期のギタリストとしてピーター・フェントンらが在籍しましたが、演奏スタイルや方向性の違いから編成変更が繰り返されました。ジョン・マッケイ(John McKay)やその後に参加したジョン・マクジオック(John McGeoch)らのアグレッシブで独創的なギターは、バンドの初期サウンド形成に大きく寄与しました。ロバート・スミスは、1979年の『Join Hands』のツアーでギタリストとして参加したほか、後に一時的に再加入して録音やライブに貢献しました。ロバート・スミスはその後、両バンド(二つのバンド)を同時に活動するのが困難であるとして1980年代中頃に脱退しています。各メンバーの入れ替わりはサウンドの変化にも直結し、キーボードやサンプル、電子音の導入など新たな実験へとつながりました。

主な作品と評価

1978年、バンドはポリドールレコードと契約し、初シングル「Hong Kong Garden」をリリース。これはUKシングルチャートで7位を記録しブレイクのきっかけとなりました。同年11月に発表したファースト・アルバムThe Screamは全英アルバムチャートで12位を記録し、批評家から高い評価を受けました。雑誌Soundsでは「今年のベスト・デビュー・アルバム」と評され、バンドの確かな出発点となりました。

その後も『Join Hands』や、他アーティストの楽曲を選曲・再構築したカバー集『Through the Looking Glass』(1987年)など、多様な作品を発表。1988年の『Peepshow』は従来よりポップな要素を取り入れた作品で、批評家からの評価も高く、雑誌Qが5つ星を与えるなど好評を博しました。1991年の『Superstition』からのシングル「Kiss Them for Me」は、アメリカでの商業的成功を収めた楽曲として知られています。1995年の最後のスタジオ・アルバム『The Rapture』を経て、同年ポリドールとの関係が終了しバンドは活動を縮小、その後1996年に解散を発表しました。

音楽性と影響

Siouxsie and the Bansheesの音楽は、鋭いギターリフ、独特のリズム、Siouxsieの特徴的で表現力のあるボーカルを軸に、ゴシック、アートロック、エクスペリメンタルの要素を融合させたものです。ポストパンク期における先駆的存在として、後のゴス/オルタナティヴ・ロックやインディー・シーンに大きな影響を与え、数多くのアーティスト(パンク/ニュー・ウェイブ世代から90年代以降のバンドに至るまで)に支持され続けています。

ライブと再結成

1970年代末から1990年代にかけて、国内外のツアーやフェスに出演し、ステージ上での独自の世界観を確立しました。1996年の解散後もメンバーは各々ソロや別プロジェクトで活動を続け、2002年には短期間の再結成ツアーを行いました。また、彼らの楽曲はいまなおラジオや映画、他アーティストによるカバーなどで取り上げられ、その影響力は現在に至るまで継続しています。

代表ディスコグラフィ(主なスタジオ・アルバム)

  • The Scream(1978)
  • Join Hands(1979)
  • Through the Looking Glass(カバー集、1987)
  • Peepshow(1988)
  • Superstition(1991)
  • The Rapture(1995)

以上がSiouxsie and the Bansheesの概略と主な足跡です。バンドの音楽は時代を超えて新しいリスナーにも発見され続けており、ポストパンク史における重要な位置を占めています。