マンガン酸ナトリウム(Na2MnO4)とは:性質・製法・用途をわかりやすく解説

マンガン酸ナトリウム(Na2MnO4)の性質・製法・用途を初心者向けに図解と実例でわかりやすく解説。生成法や価格差、取り扱いの注意点まで網羅。

著者: Leandro Alegsa

マンガン酸ナトリウムは、化合物の一つです。その化学式は、Na2MnO4。この塩はマンガン酸イオン(MnO42−、マンガンの酸化数は+6)を含み、明るい緑色の固体として知られています。見た目や酸化還元の性質は紫色の過マンガン酸塩(MnO4、Mn(VII))と対比されます。ただし、性質や合成法はカリウム塩と完全に同じではありません。例えば、マンガン酸カリウムが作られるように、二酸化マンガンを水酸化ナトリウムと単純に融解させるだけでは、安定なマンガン酸ナトリウムを得にくい場合があります。一般に、マンガン酸ナトリウムは高温の水酸化ナトリウムと過マンガン酸ナトリウムを反応させるなどして得られることがあり、このような反応では一部酸素が放出されることがあります。得にくく分離や保存が難しいため、実用的にはマンガン酸カリウムよりも高価になることが多いです。

性質

  • 化学式・イオン:Na2MnO4(MnO42−を含む)。マンガンは+6価(Mn(VI))。
  • 色と外観:緑色の固体で、水に溶かすと緑色の溶液になります。
  • 溶解性:水に可溶。強アルカリ条件下で比較的安定です。
  • 酸化還元挙動:マンガン酸イオンは酸性または中性条件下で不安定で、以下のように不均化(disproportionation)して過マンガン酸イオン(MnO4)と二酸化マンガン(MnO2)を生成します。 3 MnO42− + 4 H+ → 2 MnO4 + MnO2 + 2 H2O そのため、マンガン酸塩は強アルカリ性の条件下で保存・取り扱う必要があります。

製法(概略)

  • マンガン酸ナトリウムは実験室や工業で複数の方法で得られますが、製法によって反応条件や副生成物が異なります。代表的には、過マンガン酸塩を強塩基性(高温の水酸化ナトリウムなど)で還元してマンガン酸塩を得る方法が知られています。この過程では一部酸素が発生する場合があります。
  • 一方、マンガン酸カリウムを得る際のように単純に二酸化マンガンを水酸化物と融解させる手順がそのまま有効とは限らず、ナトリウム塩は分離や安定化が難しいため、条件や助剤を工夫する必要があります。
  • 工業的には酸化剤(空気、硝酸塩や塩素酸塩など)を伴う高温融解法や、過マンガン酸塩からの変換が利用されることがあります。

用途

  • マンガン酸ナトリウムそのものの用途は限られており、主に合成中間体や研究用試薬として用いられます。
  • マンガン酸イオンは過マンガン酸塩(強力な酸化剤)への中間体として酸化還元化学や無機合成で重要です。
  • 実用的な酸化剤としては耐久性や取り扱いの面で過マンガン酸塩(例えば過マンガン酸カリウム)の方が一般的に多用されます。

取扱いと安全性

  • マンガン酸塩は酸化剤としての性質をもち、可燃性有機物と混合すると火災や発火の危険があります。
  • 強アルカリで扱う場合は腐食性があるため、皮膚・眼への接触を避け、保護具(手袋、ゴーグル、防護服)を着用してください。
  • 酸性条件にさらすと不均化して二酸化マンガン(沈殿)や過マンガン酸イオンを生じるため、保存は冷暗で強アルカリ性に保った状態が望ましいです。
  • 廃棄は地域の法規に従い、酸化剤としての取り扱いに注意して行ってください。

まとめ

マンガン酸ナトリウム(Na2MnO4)はMn(VI)を含む緑色のマンガン酸塩で、強アルカリ下で比較的安定ですが酸や中性条件で不均化します。製法や取り扱いに注意が必要なため、用途は限定的で主に研究や合成の中間体として用いられます。性質や合成法の詳細は、対象となる反応条件や目的に応じて文献や安全データシート(SDS)を参照してください。

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