スーパーボウルXX(1986年)—第20回大会:ベアーズ対ペイトリオッツ 46-10 概要
スーパーボウルXX(1986)完全解説:シカゴ・ベアーズが46-10で初制覇した試合の経緯、名場面、ハーフタイム、歴史的背景を詳述。
スーパーボウルXXは第20回スーパーボウルとして開催された。試合は1986年1月26日にルイジアナ・スーパードームで行われ、NFC代表の15勝1敗のシカゴ・ベアーズと、AFC代表の11勝5敗のニューイングランド・ペイトリオッツの間で勝敗が争われた。国家はウィントン・マルサリスが演奏し、ハーフタイムショーはアップウィズピープルが務めた。試合はベアーズが46対10で圧勝し、チームにとって初のスーパーボウル制覇となった。
試合の概要と特徴
- スコアと結果:シカゴ・ベアーズが46-10で勝利。試合は序盤からベアーズ守備の支配で進み、ニューイングランドの攻撃は思うように機能しなかった。
- 守備の力:ベアーズは当時の象徴的フォーメーション「46ディフェンス」(主に守備コーディネーターのバディ・ライアンが指導)を中心に、激しいパスラッシュとタイトなカバレッジで相手を封じた。この年のベアーズ守備は歴史的な強さとして評価されている。
- 個人の活躍:ディフェンスラインのリチャード・デントが試合のMVPに選ばれ、ベアーズのパスラッシュでゲームを支配した。ラインバッカーのマイク・シングレットリーやディフェンシブラインのダン・ハンプトンらも堅実なプレーを見せた。
- オフェンス:クォーターバックのジム・マクマホンやランニングバックのウォルター・ペイトンらが要所で得点に貢献したが、試合の主導権は終始守備にあった。
- 指揮:シカゴのヘッドコーチはマイク・ディトカ、ニューイングランドのヘッドコーチはレイモンド・ベリーが務めた。
試合展開(概略)
前半からベアーズが主導権を握り、守備で相手の攻撃を断ち切る場面が続いた。ターンオーバーや長いパスプレッシャーによりニューイングランドは得点を伸ばせず、ベアーズは効率よく得点を重ねて大差をつけた。後半も流れは変わらず、最終的に46対10の大差で勝利が確定した。
余波と歴史的評価
- この試合でのベアーズ守備の圧倒的なパフォーマンスは、1985年シーズンのチームを歴史的名チームの一つとして語られる大きな要因となった。また、チームはその年に制作したプロモーション曲「The Super Bowl Shuffle」などで文化的な注目も集めた。
- 当時予定されていたホワイトハウス表敬訪問は、後に発生したスペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故の影響などで中止や延期が生じた。チームはその後、年を経てホワイトハウスを訪問する機会を持っているが、ウォルター・ペイトンら既に故人となっている選手が出席できなかったケースもある。
- この優勝はベアーズのフランチャイズ史における金字塔であり、特に守備面の評価は現在でも高く、アメリカンフットボール史に残る名勝負の一つとして語り継がれている。
主要選手(主な顔ぶれ)
- シカゴ・ベアーズ:ジム・マクマホン(QB)、ウォルター・ペイトン(RB)、ウィリー・ゴールト(WR)、マイク・シングレットリー(LB)、リチャード・デント(DE、MVP)、ダン・ハンプトン(DL)など。
- ニューイングランド・ペイトリオッツ:当時の主要メンバーや攻撃陣はベアーズの守備の前に苦戦した。
スーパーボウルXXは、守備が試合の趨勢を決めうることを象徴する一戦であり、1985年シカゴ・ベアーズのレガシーを確立した大会として記憶されている。
ゲームの内容
試合は、Walter Paytonがボールをファンブルし、New Englandがボールを奪うというBearsにとって最悪の幕開けとなった。その後、キッカーのトニー・フランクリンがペイトリオッツの先制点を決めた。その後、ケビン・バトラーがフィールドゴールを2回蹴り、マット・スーヒーが得点したところでベアーズが得点。第2Qには、ジム・マクマホンがタッチダウンを決め、さらにバトラーがフィールドゴールを蹴った。その後、ベアーズは第3Qに3つのタッチダウンを決め、ニューイングランドは第4Qにようやくタッチダウンを決めるが、ペイトリオッツのクォーターバック、スティーブ・グローガンがエンドゾーンでサックを受け2点差となった。
最優秀選手賞(MVP)
スーパーボウルのMVPは、ベアーズのディフェンシブエンド、リチャード・デントで、1.5サック(ベアーズはスーパーボウル最多の7サックを記録)と2ファンブルのフォースド・サックを記録した。
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