スリナムチェリー(ピタンガ/ブラジルチェリー)Eugenia uniflora:原産地・特徴・栽培法
スリナムチェリー(ピタンガ・ブラジルチェリー)の原産地、特徴、育て方を写真付きでわかりやすく解説。庭木・生垣の活用法も紹介。
ピタンガ、スリナムチェリー、ブラジルチェリー、カイエンチェリー、またはセリエカレは、主に南米の東海岸に生育する植物です。それはMyraceae(マートル)科に属しています。この植物はチェリーに似ていることがありますが、本当のチェリーとは関係ありません。スリナムチェリーは、スリナム、フランス領ギアナからブラジル南部、パラグアイ、アルゼンチン、ウルグアイの一部に生息しています。ブラジルとウルグアイではピタンガとして知られており、周辺国ではニャンガピリと呼ばれています。この木は西インド諸島、特にハイチでも栽培されています。スリナムチェリーは、生垣やスクリーンとして庭園でよく使われています。この木は観賞目的でバミューダに持ち込まれたが、現在では制御不能となり、侵略種に指定されている。スリナムでは、このチェリーはMonkimonki Kersie、Montjimontji Kersieとしても知られています。この木はフロリダにも導入されています。
学名と基本情報
学名:Eugenia uniflora L.(フトモモ科、Myrtaceae)
植物形態:低木〜小高木(通常2〜6 m、場合によってはそれ以上)
生育地:熱帯・亜熱帯地域。原産は南米東海岸。
形態的特徴
- 葉:対生、光沢のある常緑葉。葉をもむと芳香が立ちます。新葉が赤みを帯びる品種もあります。
- 花:白色の小花で、花弁は5枚、雄しべが多数あります。花は春から夏に咲きます。
- 果実:径1–2.5 cm程度の小さい核果状果。縦にリブ(肋)が入り、形は円形〜卵形。色は成熟で赤〜濃赤〜黒紫まで品種により異なります。味は品種と熟度により酸味が強いものから甘みのあるものまで幅があります。
- 種子:果肉内に複数の小さな種子を含む。
利用・用途
- 食用:生食、ジャム、ゼリー、ジュース、ワイン、リキュール、アイスクリームなどの加工に使用されます。果実は風味が強く、酸味が特徴的です。
- 観賞・造園:葉の美しさとコンパクトな樹形から生垣や境界植栽、庭木として重宝されます。刈り込みに強く、整形もしやすい。
- 伝統利用:葉や果実は民間療法で利用されることがあります(例:ハーブティーや消化促進など)。ただし薬効に関する確定的な医学的証拠は限定的です。
- 生態面:果実が鳥に好まれるため、鳥による種子散布で野外に広がりやすく、地域によっては侵略的になります。
栽培のポイント
- 気候:暖かい気候を好み、霜に弱い(0°C以下で被害が出やすい)。寒冷地では鉢植えにして冬季は室内へ移動するか、防寒措置を講じます。
- 日照:日当たりの良い場所でよく育ちます。日照が十分だと果実の着色・糖度が良くなりますが、暑すぎる地域では半日陰でも可。
- 土壌:水はけのよい肥沃な土壌を好む。やや酸性〜中性(pH 5.5–7.0)が適する。水はけが悪いと根腐れを起こします。
- 灌水:若木は定期的な灌水が必要。成木は乾燥にやや耐えるが、果実形成期は十分な水分を与えるとよい。
- 施肥:春と夏の成長期にバランスの取れた肥料(窒素・リン・カリウム)を与える。果樹用の追肥を年数回施すと生育・結実が向上します。
- 剪定:形を整えるための剪定が可能。内部の風通しを良くし、病害虫防除と果実の品質向上に役立ちます。生垣仕立てにも適します。
- 繁殖:種子、挿し木、取り木などで増やせます。種子からの苗は品種特性が分離するため、親と同一の果質を確実に得たい場合は挿し木や接ぎ木で増やすのが望ましい。
病害虫と管理上の注意
- 害虫:果実に害を与える果実蝿(アナストレファ類)や、カイガラムシ、アブラムシ、ハダニなどがつくことがあります。発生時は防除を検討します。
- 病気:高湿条件では炭疽病(Colletotrichum等)や葉斑病が発生しやすい。多湿を避け、風通しをよくすることが重要です。
- 侵入性:果実を好む鳥などによって野外に広がるため、地域によっては侵略種として問題となることがあります(例:バミューダでの事例)。地域の植栽指針に従うこと。
- 寒さ:-2〜-5°C程度で突出した損傷が出る品種が多く、若木はさらに弱い。寒冷対策が必要。
収穫と保存
- 収穫:果実は色づきが進んだときに収穫します。品種によって熟期や色が異なるため、味見をしながら判断すると良いでしょう。
- 保存:果実は傷みやすく日持ちが短い(冷蔵でも数日〜1週間程度)。加工(ジャム、冷凍、ジュース)に回すと長期保存が可能です。
品種・変種
果皮の色と果肉の風味で大まかに分けられ、赤色でやや酸味の強いタイプと、濃い紫〜黒紫で甘味の強いタイプがあります。園芸品種は果色・果形・樹勢などで多様化しています。
栄養と健康面
果実はビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分を含みます。果物としての栄養価は高く、ジャムやジュースなどで手軽に摂取できます。ただし、健康効果については過度の期待は避け、医療的相談は専門家へ行ってください。
まとめと注意点
- スリナムチェリー(ピタンガ/Eugenia uniflora)は観賞用・果樹として人気があり、庭木や生垣に向く。
- 暖かい気候と水はけの良い土壌を好み、霜や過湿に弱い。地域の生態系に与える影響(侵略性)に注意して栽培すること。
- 果実は加工に適し、風味豊かなため家庭用や小規模加工に向くが、商業栽培は地域や品種選びが重要。
質問と回答
Q:スリナムチェリーは別名何ですか?
A: スリナム・チェリーは、ピタンガ、ブラジリアン・チェリー、カイエン・チェリー、セリジエ・カレとも呼ばれています。
Q: スリナムチェリーは何科に属しますか?
A: スリナムチェリーはフトモモ科に属します。
Q: スリナムチェリーの主な産地はどこですか?
A: スリナムチェリーは、主に南アメリカの東海岸に生育しています。
Q:スリナムチェリーは本当のチェリーと関係があるのですか?
A:いいえ、スリナムチェリーはチェリーのように見えますが、チェリーとは関係ありません。
Q: スリナム・チェリーは何に使われるのですか?
A:スリナムチェリーは、庭木としてよく使われます。抗酸化作用が高く、害虫にも強いので、育てやすいのです。
Q:スリナムチェリーは南米以外のどこで見られますか?
A: スリナム・チェリーは、パラグアイ、アルゼンチン、ウルグアイ、西インド諸島の一部、特にハイチでも見られます。
Q: スリナムチェリーはどこの国でも外来種とみなされますか?
A: はい、スリナムチェリーは観賞用としてバミューダに持ち込まれましたが、現在では手に負えなくなり、外来種に指定されています。
百科事典を検索する