テムズリンクとは:ロンドン縦断路線の概要・駅数・歴史・空港アクセス

テムズリンクの概要・駅数・歴史からガトウィック/ルートン空港へのアクセスまで、路線の特徴と利便性を詳解。

著者: Leandro Alegsa

テムズリンクは、イギリスの鉄道システムの路線の一つで、ロンドンを南北に縦断する重要な通勤路線です。約68の駅があり、総延長はおおむね225km(約140mi)に及びます。ベッドフォードからブライトンまでを結び、ロンドン中心部を貫通して北と南をつなぎます。ロンドン・ガトウィック空港とロンドン・ルートン空港(ルートン空港へはLuton Airport Parkway駅でシャトル接続)へのアクセス路線としても重要です。また、サットンやウィンブルドンへ向かう支線を持ち、平日にはキャットフォードやブロムリー・サウスを経由してセブンオークに向かう一部列車が運行されるなど、複数の支線を併せ持ちます。1988年に貫通型路線として開通して以来、需要の増加に伴い混雑が進みましたが、近年の大規模な改良で容量と利便性が大幅に向上し、現在はほぼ全線がテムズリンクによって運行されています。

路線の概要(主なデータ)

  • 駅数:約68駅(路線全体)
  • 総延長:約225km(約140mi)
  • 結節点(ロンドン中心部):セントパンクラス国際、シティ・テムズリンク、ファーリンドン、ブラックフライアーズなどの主要駅を通過
  • 運行事業者:Govia Thameslink Railway(GTR)傘下の「Thameslink」ブランドが主に運行
  • 主な車両:Siemens製のDesiro City(Class 700)など、近年導入された長編成の電車を使用
  • 運行頻度:中心部(コア区間)ではピーク時に最大で毎時20〜24本(片方向)の高頻度運行を実現

主要駅と空港アクセス

  • ロンドン中心部では、セントパンクラス国際駅(St Pancras International)に停車し、国際列車(ユーロスター)や地下鉄との接続が便利です。
  • ファーリンドン(Farringdon)シティ・テムズリンク(City Thameslink)はシティ(金融街)や地下鉄との乗り換えに便利な駅です。
  • ロンドン・ルートン空港(Luton)方面へはLuton Airport Parkway駅が最寄りで、空港行きシャトルバスで接続します。
  • ロンドン・ガトウィック空港(Gatwick)へも直通列車が運行され、南方面(ブライトン方面)とのアクセスが容易です。

歴史と近年の改良(Thameslink Programme)

テムズリンクは1988年にロンドンの中心部を貫通する貫通型路線として運行を開始し、その後利用者が急増しました。1990年代から2000年代にかけては通勤ラッシュの混雑が深刻化し、輸送力の強化が求められました。これを受けて実施された大規模な整備プロジェクトが「Thameslink Programme(テムズリンク・プログラム)」で、線路・信号の改良、ホーム延長、新型車両(Class 700)の導入、運行本数の増加などが行われ、フェーズを経て2018年頃に主要な改良が完了しました。これにより中心部コア区間での高頻度化と編成長の拡大が可能になり、輸送力が大幅に向上しました。

運行系統と支線

テムズリンクは基本的に北—南を結ぶ幹線ですが、多数の分岐・支線を持ち、行先や経路はダイヤによって大きく異なります。代表的な系統は以下の通りです。

  • 北側:ベッドフォード(Bedford)やピーターバラ方面などから中心部へ向かう系統
  • 南側:ブライトンやサウスコースト方面、ガトウィック空港方面へ向かう系統
  • 支線:サットン/ウィンブルドン方面への支線や、平日にキャットフォードやブロムリー・サウス経由でセブンオークス方面へ向かう一部列車が運行されるなど多様なパターンがあります

利用時の注意点

  • ピーク時間帯は依然として混雑する区間があるため、旅行計画や時間に余裕を持つことをおすすめします。
  • ロンドン市内ではOysterカードやContactless決済、Travelcardが利用可能な区間が多いですが、長距離や空港アクセス時は別料金体系となることがあるので切符の種別を確認してください。
  • 行先・経路は列車ごとに異なるため、乗車前に表示やアナウンスで最終目的地と経路を必ず確認してください。

以上がテムズリンクの概要です。路線はロンドンの交通網の中で重要な役割を果たしており、近年の整備で利便性が大きく改善されています。



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