『The Elements of Style』とは — ストランク&ホワイトによる英語ライティング概説
『The Elements of Style』とは?ストランク&ホワイトによる英語ライティングの名著を要点と歴史で解説。シンプルな英文作法と誤用指摘を初心者から上級者まで一目で理解。
The Elements of Styleは、アメリカ英語の実践的なライティングスタイルガイドです。簡潔で明晰な英語を書くための具体的かつ実用的な指針が詰まっており、文章表現の初心者からプロまで幅広く参照されています。この本は何度も再版され、スタイル指針書の古典となっています。
オリジナルは1918年にWilliam Strunk Jr.(コーネル大学の英語教授)が作成し、1920年にHarcourt社から出版されました。初期版では、著者の教育現場で役立つようにまとめられた簡潔な規則が示されており、主要な構成要素として8つの「基本的な使用法」、10の「基本的な構成原理」、いくつかの形式上の問題、49の「よく誤用される単語と表現」、および57の「よく誤記される単語」が挙げられています。Strunkの簡潔さと実用性が、本書の特徴です。
1959年、E.B.ホワイト(Strunkの元教え子であり、随筆家・The New Yorkerの寄稿者)がこの本を大幅に増補・改訂し、マクミラン社から改訂版を出版しました。これがいわゆる「Strunk & White」版で、読みやすさを保ちながら現代の用例やホワイト自身の解説が付け加えられ、より広い読者層に受け入れられました。Time誌は2011年に「1923年以降に英語で書かれた本の中で、最も優れ、最も影響力のある100冊のうちの1冊」と評しています。
1959年版の初版は約200万部を売り上げ、その後の40年間で1959年版、1972年版、1988年版などを通じて合計1,000万部以上が販売されました。教育現場や出版社、ビジネス文書作成の現場で引用されることが多く、英語圏におけるスタイルの基準の一つと見なされています。
内容と特徴
- 簡潔さの重視:冗長表現を避け、不要な言葉を削ることを推奨します。
- 文法と語法の具体的規則:句読法や主語と動詞の一致、代名詞の扱いなど、典型的な誤りを避けるための実用的な助言が並びます。
- スタイル原則:論理的な構成、パラグラフの扱い、文の長短のバランスなど執筆上の原則を示します。
- 語彙の使い分け:よく誤用される単語や紛らわしい表現に関する具体例と正しい用法が挙げられています。
代表的なルール例(抜粋)
- 余分な言葉を削る — 短く明確に書くことを優先する。
- 受動態を多用しない — 必要なとき以外は能動態を使う。
- 一文一主題 — 1つの文は1つの考えを中心に構成する。
- 適切な句読法 — カンマやセミコロンを正しく用いて意味を明確にする。
影響と評価
本書は教育、ジャーナリズム、技術文書、ビジネス文書など多くの分野で参照され、英語圏での「書き方の常識」を形成するのに貢献しました。短く明確に書くことを第一に置く姿勢は、多くの作家や編集者に支持されています。上記のようにTime誌にも評価されるなど、文学的・実務的な両面で影響力を持つ書籍です。
批判と注意点
- 規範主義的すぎるという批判:言語は変化するため、あらゆる規則を盲目的に適用するのは適さない場合があります。
- 文脈依存の問題:ある場面では受動態や長文が適切な場合もあり、指針を状況に応じて柔軟に解釈する必要があります。
- 文化差:アメリカ英語を前提にしているため、イギリス英語やその他の変種では推奨が異なることがあります。
現代での利用方法と実践的アドバイス
- 基本的なルール(簡潔さ、明確さ、正確な語法)を学ぶ入門書として活用する。
- すべての規則を厳守するのではなく、目的や読者に合わせて適用する。
- 実際に自分の文章に対して「冗長ではないか」「能動態でより明確になるか」をチェックする習慣をつける。
- 現代的な表現や専門分野の慣用表現については、最新のスタイルガイド(APスタイル、Chicago Manual of Style など)と併用する。
翻訳と日本語版
本書は多くの言語に翻訳されており、日本語版も複数出ています。翻訳版は原著の趣旨を伝えつつ、英語特有の語法や例示に触れるため、日本語話者が英語で書く際の参考になります。ただし、翻訳によっては表現のニュアンスや例が省略・変更されることがあるため、可能なら原著と併用するか複数の参考書を参照するのがよいでしょう。
まとめ
The Elements of Styleは、短く明確に書くための実践的な指針を多数含む古典的なスタイルガイドです。規範的な側面と時代に依存する面の両方を持つため、現代の読者はその教えを批判的に取り入れ、目的や文脈に応じて柔軟に応用することが重要です。
質問と回答
Q: 『スタイルの要素』とは何ですか?
A: The Elements of Style はアメリカ英語の文章スタイルガイドで、簡単な英語を書くための簡潔なガイドラインが記載されています。
Q: The Elements of Styleの原文は誰が書いたのですか?
A: William Strunk Jr.が1918年に『The Elements of Style』の原著を執筆しました。
Q: The Elements of Styleの原書が出版されたのはいつですか?
A: The Elements of Styleの原書は1920年にハーコート社から出版されました。
Q: The Elements of Styleの原版には何が書かれていますか?
A: The Elements of Styleの原版には、8つの「初歩的な用法の規則」、10の「構成の初歩的な原則」、「形式に関する若干の事項」、49の「よく誤用される単語と表現」のリスト、57の「よく誤記される単語」のリストが含まれています。
Q: 『文体の要素』を増補改訂したのは誰ですか?
A: E. B. Whiteが1959年にマクミラン社から出版された『文体の素』を増補改訂しました。
Q: いわゆる「ストランク&ホワイト」とは何ですか?
A: いわゆる「Strunk & White」とは、1959年に出版されたE. B. White著『The Elements of Style』の増補改訂版です。
Q:『文体の素』は何部売れたのですか?
A: 『文体の素』は3刷(1959年版、1972年版、1988年版)で1,000万部以上売れています。
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