ナビゲーション(航海)におけるベアリング(方位)とは:定義・種類・測定法
航海におけるベアリング(方位)の定義・種類・測定法を図解で解説。磁針・船首・天体・レーダーによる正確な方位取得法を初心者向けに紹介。
航海術では、方位という言葉は、この目的のために使用される物体と基準方向との間の角度を求めようとするさまざまな方法に使用されます。方位には、さまざまな基準系があり、それぞれ用途や誤差特性が異なります。一般的に使われているのは、方位磁針で求められる枢機卿の方向である(注:原文中のリンク文言はそのまま残しています)。また、船が向いている方向(船体の進行方向)を基準とする相対的な方位を用いることも多くあります。
方位の種類(主な分類)
- 真方位(True bearing):地理的な北(真北)を基準とした方位。海図上の方位は通常これです。
- 磁方位(Magnetic bearing):地球磁場の北(磁北)を基準とした方位。真北との間には磁気偏差(variation)が存在します。
- 羅針方位・コンパス方位(Compass bearing):船上の羅針盤(磁気コンパス)が示す方位。船体自身の磁気による誤差(偏差=deviation)が加わるため、磁方位とは異なります。
- 相対方位(Relative bearing):船の前方(船首)を0度として、目標が船のどの方向にあるかを示す方位。衝突回避や操船に便利です。
方位変換の基本(誤差の扱い)
方位を扱うときは、常にどの基準(真/磁/羅針/相対)で示されているかを確認する必要があります。一般的な変換の流れは次の順序で示されます(TVMDCの考え方):
- True(真方位) ←→ Variation(磁気偏差:真北と磁北の差) ←→ Magnetic(磁方位)
- Magnetic(磁方位) ←→ Deviation(羅針偏差:船固有の磁気による誤差) ←→ Compass(羅針方位・コンパス方位)
実務では「真方位 = 磁方位 ± 磁気偏差」「磁方位 = 羅針方位 ± 羅針偏差」のように補正を行います。偏差の符号(東西など)や具体的な値は海図や船の検査データで確認してください。
方位の測定法(代表例と特徴)
- 目視(光学式)ベアリング:陸上の山、灯台、標識、星や太陽など、静止している目標を望遠鏡や手持ちコンパスで視認して取る方法。文章中の星、山、太陽、ビーコンなどが該当します。利点は簡便で灯火や明瞭な地形がある場合に高精度になり得る点です。欠点は視程や天候に左右されること。
- 羅針盤・ペローラスによる測定:甲板上のペローラス(方位盤)を使って他船や目標の相対方位を読み、航向と合わせて真方位・磁方位に変換します。航海実務で広く使われます。
- 六分儀・天測による方位:天体(太陽、星)を用いて方位角(天球上の方位)を測り、時刻・天文暦と照合して真方位を求めます。夜間や陸地がない場合の位置確定(天測)で重要です。
- レーダーによるベアリング:レーダー映像上のエコーの方向から方位を測ります。レーダーは視程に比べ天候影響が小さく、遠方目標の測位に有用です。原文の記述にあるように一部の測定は工具のためにレーダーに依存しています。
- ジャイロコンパス:磁気に影響されない真北に近い方位を示す機器。航海用の方位基準として非常に有用で、レーダーや電子航法機器と連動して真方位を直接得られることが多いです。
- 電子航法(GPS/AIS等):GPSは位置と進行方向(COG/SOG)を与え、2点間の方位(目的地への方位)を計算できます。AISは他船の位置情報を受け取り、その位置から相対方位を算出できます。ただしGPSは地磁気情報を与えないので、航法機器で方位変換が必要です。
方位を使った実務的手法
- クロスベアリング(交会方位):船の位置を特定するために複数の目標に対して方位を測り、その交点で位置(フィックス)を決定します。普通は最低2本、精度向上のため3本以上を用います。
- レンジとベアリング:ある目標に対して方位と距離(レンジ)を同時に取る方法。接近時の安全確認に有用です。
- ランニングフィックス:時間をずらして取った2本の方位と自船の航程を用いて位置を推定する方法。視認できる目標が一時的にしか得られない場合に使います。
- 衝突回避:他船の相対方位が変化しない場合は接近している可能性が高い、等の判断に方位変化を利用します。
誤差と注意点
- 気象・視程:霧や雨、夜間は目視方位の精度が低下します。
- 目標の動き:相手が移動している場合、単独の方位だけでは正確な位置把握はできません。時刻を記録し複数回観測することが重要です。
- 磁気誤差:磁気偏差(地域ごとに異なる)と羅針偏差(船固有)を必ず補正すること。補正表や海図の注記を参照してください。
- 機器校正:レーダーの方位校正、ジャイロの整定、コンパスの偏差表の更新など定期的な点検が必要です。
- 基準の明示:方位を記録・通信するときは必ず「真」「磁」「相対(羅針)」のどれかを明示すること。
実用的なポイント(チェックリスト)
- 方位を記録する際は時刻(UTC/船時)を添える。
- 複数の測定法(光学+レーダー+電子)を併用して信頼性を高める。
- 海図上での方位と実測方位の照合を行い、異常があれば機器や偏差表を点検する。
- 衝突回避や接近航法では、相対方位の変化速度にも注意する。
まとめると、航海における「ベアリング(方位)」は目的や使用機器によって複数の基準と測定法があり、正確な航行には基準の取り違えを避け、磁気偏差や羅針偏差を適切に補正すること、そして複数の情報源を比較することが不可欠です。ビーコンには、海岸の灯台のほか、外洋の電気ビーコンなどの海の目印があり、これらを利用して安全で正確な方位測定が行われます。
ベアリングはさまざまな方法で測定することができます。光学式ベアリングは視覚情報に依存し、他のシステムは工具のためにレーダーに依存しています。

ブレーマーハーフェンにある灯台などが参考になります。

シグナル・ブロック
質問と回答
Q:ナビゲーションにおけるベアリングとはどういう意味ですか?
A: ナビゲーションにおけるベアリングとは、ナビゲーションに使用されるオブジェクトと基準方向との間の角度を求める方法のことを指します。
Q: 航海で使われる基準系にはどのようなものがありますか?
A:枢機卿の指示、船の方向、星、山、太陽、ビーコンなど、容易に判断できる点などがあります。
Q: 航海で最もよく使われる基準系は何ですか?
A: 航海で最もよく使われる基準系は、コンパスで求めることができる枢機卿の方向系です。
Q: 航海におけるビーコンとは何ですか?
A: 航海におけるビーコンとは、簡単に見つけることができ、ほとんど動かない地点のことです。星や山、太陽、海岸では灯台、外洋では電気ビーコンなどの海象標識がそれにあたります。
Q: ベアリングの測定方法にはどのようなものがありますか?
A:視覚情報に頼るオプティカルベアリングや、道具としてのレーダーで測定することができます。
Q: 航海におけるベアリングの目的は何ですか?
A: 航海におけるベアリングの目的は、船舶などの進行方向を知るために、基準となる方位と使用する物体との間の角度を求めることです。
Q:コンパスは航海で何に使うのですか?
A:コンパスは、航海でよく使われる基準系の一つである「基線方向」を求めるために使用されます。
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