トーマス・スペンサー・モンソンThomas Spencer Monson、1927年8月21日 - 2018年1月2日)は、アメリカの宗教指導者、作家。2008年2月3日、ゴードン・B・ヒンクレーの死去後、末日聖徒イエス・キリスト教会の第16代大管長(教会長)に就任した。年功序列に基づく慣例により前大管長の死後に任命された。ユタ州ソルトレイクシティで生まれ、生涯を通じて教会奉仕と公共活動に尽くした。

生い立ちと初期の奉仕

モンソンは若年期から教会内での奉仕に積極的で、青年部や地元の教会運営に携わった。比較的若い年齢でビショップ(教会の地区指導者)を務めるなど、早くから指導的役割を担ったことが、後の長年にわたる教会指導者としての基盤となった。

使徒としての生涯と大管長就任まで

モンソンは36歳で十二使徒定員会の一員として使徒に任命され、以後数十年にわたり教会の高位指導職を務めた。使徒として、世界各地の会員との交流、教会活動の監督、福祉事業や青少年プログラムへの支援など多岐にわたる任務に携わった。2008年に大管長(教会長)へ就任すると、預言者・先見者・神の啓示の器として教会の指導を行った。

指導スタイルと重点分野

モンソンの指導は「個人的な接触」と「慈愛」に重きを置くことで知られる。会員一人ひとりへの訪問や電話、手紙などを通じて個人的な関心を示すことを重視し、教会の福祉・慈善活動、災害支援、国際的な人道援助にも力を注いだ。また、青少年教育とスカウト活動の支援を重要視し、若い世代の育成に注力した。

執筆・受賞・公的活動

モンソンは講話や記事、回想録的な著作を通じて、信仰や奉仕の重要性を繰り返し説いた。また、これまでに3つの名誉博士号を受章している。教会教育システムの教育委員会など教会の機関で要職を務め、信仰教育の発展にも寄与した。公的な場でも活動し、ロナルド・レーガン大統領により民間セクターのイニシアチブのための大統領のタスクフォースに任命された経験がある。

  • ボーイスカウト・オブ・アメリカのシルバー・バッファロー賞受賞(同組織の最高表彰の一つ)
  • 世界スカウト運動機構のブロンズ・ウルフ賞受賞(世界スカウト運動における最高の賞) — ボーイスカウト・オブ・アメリカの関連活動に対する顕著な貢献が評価された

遺産と評価

モンソンの遺産は、個々の信者への温かい対応や奉仕活動への強いコミットメント、そして国際的な人道支援への関与に表れている。教会内部では家庭中心主義や奉仕の実践を強調し、多くの会員にとって身近で親しみやすい指導者と受け止められた。彼の語録や講話は会員の日常生活や家庭教育に影響を与え続けている。

死去と継承

トーマス・S・モンソンは2018年1月2日、ソルトレイクシティで90歳で逝去した。教会の指導体制は慣例に従って移行し、後任はラッセル・M・ネルソンが第17代大管長として就任した。モンソンの死後も、その生涯を通じた奉仕と慈善の精神は教会内外で広く記憶されている。