ユマ郡は、アメリカ合衆国南西部の州であるアリゾナ州にある郡である。2010年国勢調査時点での人口は195,751人で、行政中心は郡庁所在地であるユマ市に置かれている。コロラド川下流域と国境地帯に位置するため、地理的にも文化的にも独特の結びつきを持つ。
地理と境界
ユマ郡は南側でメキシコのソノラ州に接し、南の境界を越えて広くみればメキシコと国境を接している。西側では、コロラド川を挟んで、カリフォルニア州のあるアメリカ合衆国と向かい合い、さらにメキシコのバハ・カリフォルニア州とも対峙する。地形は広い砂漠平原、川沿いの河畔帯、そしてコロラド川の水を利用した灌漑農地が組み合わさっている。
歴史と定住
ユマ地域には、古くから先住民、特にケチャン(ユマ)やほかの川沿いの共同体が暮らしてきた。ヨーロッパ人、のちにはメキシコの影響が探検と宣教活動を通じて始まり、その後、19世紀にはアメリカの領域拡大が進んだ。砦、川の渡河点、鉄道や道路の連絡網が発展を形づくり、郡内のいくつかの史跡がこの開拓地時代と軍事史を今に伝えている。
経済と土地利用
郡経済の大きな部分は農業が占めており、コロラド川からの灌漑によって支えられている。ユマ郡はとりわけ冬季野菜の生産地として知られ、涼しい季節には葉物野菜をはじめとする多くの野菜を全米の市場へ供給する。さらに、軍事施設、物流、国境をまたぐ貿易、観光も地域経済に寄与している。
気候とレクリエーション
気候は乾燥しており、非常に暑い夏と穏やかな冬が特徴で、冬季農業に適するとともに、季節滞在の旅行者にも人気がある。レクリエーションは川へのアクセス、野生生物保護区、歴史公園を中心に展開している。ユマ・クロッシング周辺や近隣の記念物には、歴史、ボート、バードウォッチングに関心を持つ来訪者が集まる。
行政、地域社会、注目点
郡政府はユマに置かれ、国境の町や小規模な農業都市を含む、都市部と農村部が混在する地域社会に対応している。ユマ郡は、農業生産力、国境地帯ならではの文化的混交、重要な軍事試験・訓練施設、保護された自然地域が重なり合うことで、アリゾナ州南西部における独自の存在感を形づくっている。