概要

1860年代は、武力衝突、政治改革、そして加速する技術革新が世界の多くの地域を作り変えた転換期だった。国境や制度は争われ、また作り替えられる一方で、産業の拡大、新しい通信手段、科学の進歩が、経済生活と社会生活を広い範囲で変え始めた。

主要な政治・軍事の動き

アメリカ南北戦争(1861年〜1865年)は、北米における19世紀最大の決定的な衝突であり、アメリカ合衆国を単一国家として維持し、合衆国憲法修正第13条による奴隷制の法的廃止につながった。1865年に始まった再建は、戦後の時期に市民権、公民権、政治権力を再定義しようとした。ヨーロッパでは、1861年のイタリア王国宣言によってイタリア統一が進み、その後も政治的統合が続いた。1866年の普墺戦争でプロイセンがオーストリアに勝利したことは、ドイツ語圏の勢力関係を組み替え、後の統一への土台を築いた。

他地域での帝国、反乱、国家形成

日本の1868年の明治維新は徳川支配を終わらせ、急速な近代化と中央集権化を開始した。カナダは1867年に自治的な連邦国家となった。ラテンアメリカでは、三国同盟戦争(1864年開始)やフランスによるメキシコ介入の終結(1861年〜1867年)が主要な地域的出来事だった。中国の太平天国の乱のような大規模な内戦もこの दशकに終結し、人口や農村経済に影響を与えた。

技術、産業、インフラ

  • 鉄道と蒸気船は、交易、移住、軍事補給を拡大した。アメリカ合衆国は1869年に大陸横断鉄道を完成させ、スエズ運河も1869年に開通して、ヨーロッパとアジアを結ぶ航路を短縮した。
  • 工業製造は引き続き広がり、新しい材料や技法を取り入れていった。電信網と写真技術の改良は、情報やニュースの速度と到達範囲を高めた。

科学、医学、文化

科学実践と公的議論も前進した。この10年には化学と物理学で重要な研究が現れ、医学研究では実験室的方法や細菌に関するアプローチがますます重視されるようになった。ドミトリ・メンデレーエフの周期的な考え方や電磁気理論の進展も、こうした広い知的活況の一部だった。芸術と文芸では、写実主義や初期印象派的傾向が都市生活と社会変化を映し出し、文学と視覚芸術は産業社会と近代戦争に応答し始めた。

社会変化と遺産

1860年代は、市民権、労働、国家権力をめぐる持続的な問題を提起した。新しい政治体制と技術は成熟し、19世紀後半の急速な経済成長と地政学的緊張を支える制度的基盤となっていった。この10年は、古い統治のあり方と、世界各地の社会を作り変えた近代化の衝動とを分ける結節点として広く見なされている。