ベティ・グラブル(1916年12月18日 - 1973年7月2日)は、ミズーリ州セントルイスで出生したアメリカの女優、ダンサー、歌手、モデルで、セクシーで完璧な脚で広く知られたスターです。本名はエリザベス・ルース・グラブル。20世紀のハリウッドで数多くのミュージカル映画に主演し、その美脚を「100万ドルの脚」として保険をかけた逸話でも有名です。

経歴と代表作

グラブルは子どもの頃から舞台や映画に出演し、やがて20世紀フォックスの看板スターとして成長しました。鮮やかなテクニカラー映像に映えるダンスと歌、軽快なコメディ感覚で多くの観客を魅了し、1940年代を通じて数々のヒット作に出演しました。代表的な作品には、Down Argentine Way(1940)や Moon Over Miami(1941)、Springtime in the Rockies(1942)、Coney Island(1943)、Pin Up Girl(1944)、そして大ヒット作のMother Wore Tights(1947)などがあります。

ピンナップと戦時中の人気

グラブルの水着写真は、第二次世界大戦中に兵士たちの間で絶大な人気を博し、彼女はナンバーワンのピンナップガールと称されました。特に1943年に撮影されたポーズ写真は著名で、写真家のフランク・ポウォルニー(Frank Powolny)が撮った一枚は戦地で広く配られ、兵士たちの士気を高める象徴となりました。その写真は後にLIFE誌の「世界を変えた100枚の写真」にも選ばれています。

評価と栄誉

映画興行成績でもトップスターとして評価され、1940年代におけるアメリカ映画界の人気女優の一人でした。映画界での功績を讃えられ、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星(金属製の表彰楯を歩道のセメントにセットしたもの)を受けています。また、出身地においても顕彰され、セントルイス・ウォーク・オブ・フェームの星が授与されました。

私生活と晩年

私生活ではショービジネス界の人々と交友があり、公私ともに注目される存在でした。晩年は以前ほど映画に出演することは少なくなりましたが、その名前とイメージは長く人々の記憶に残りました。肺がんのため、カリフォルニア州サンタモニカで1973年7月2日に56歳で死去しました。

遺産と影響

ベティ・グラブルは単なる美貌だけでなく、戦時下のアメリカ文化や映画音楽ミュージカルの発展に影響を与えた存在です。彼女のイメージはポピュラーカルチャーに定着し、後世の映画や舞台、ファッションにも繰り返し引用されています。今日でも、1940年代のハリウッドを代表するスターの一人として、その功績と象徴的なピンナップ写真は歴史的な価値を持ち続けています。