ベルカリス・マルレニス・アルマンザール(Belcalis Marlenis Almanzar、1992年10月11日生まれ)は、芸名「カーディB」で知られるアメリカのラッパー、シンガー、ソングライター、テレビパーソナリティ。ブロンクス出身で、父はドミニカ共和国系、母はトリニダード・トバゴ系のルーツを持つ。ストリップクラブで働きながらソーシャルメディアに投稿した動画や率直なキャラクターで注目を集め、リアリティ番組を経て音楽界へと進出した。
来歴とキャリアの始まり
カーディBは若年期からパフォーマンスや音楽に関心を持ち、ソーシャルメディア(特にInstagramやVine)での発言や動画が話題になったことをきっかけに一躍注目を浴びた。2015年頃からはVH1のリアリティ・シリーズ「Love & Hip Hop: New York」にも出演している。 そこでの出演を通じて音楽業界の関係者に知られるようになり、やがてラッパーとしての本格的な活動へと繋がっていった。
ブレイクと代表曲
2017年にリリースしたシングル「Bodak Yellow」で大ブレイクし、全米ビルボード・ホット100で1位を獲得した。この曲により、アルマンザールは1998年の「Doo Wop (That Thing)」でローリン・ヒル以来、フィーチャリングアーティストなしでナンバーワンに到達した女性ラッパーの一人となった。
カーディBはその後もフィーチャー参加やソロでヒットを重ね、2018年には「Bodak Yellow」「MotorSport」「No Limit」の3曲が同時にトップ10入りする快挙を成し遂げたとビルボードが発表した(史上3人目)。最初の2人はビートルズとアシャンティだった。
同年にはシングル「I Like It」が全米ヒットとなり、2018年7月14日を締めくくる週でホット100の1位を記録。さらに、カーディをフィーチャリングしたバンド、マルーン5による「Girls like You」のリミックスもHot 100で1位を獲得し、チャート上での存在感を示した。
アルバムと主要リリース
彼女の1stアルバム『Invasion of Privacy』は2018年4月6日にリリースされ、商業的・批評的成功を収めた。カーディ・Bは、自分の音楽について「自分が聴きたいものを表現したもの」と語っている。このアルバムはカーディにとって大きな転機となり、後にグラミー賞で最優秀ラップアルバム賞を受賞した。
その後もシングル「プレス」を2019年5月31日に発表し、2020年8月7日にはラッパーのミーガン・ザ・スタリオンをフィーチャリングした「WAP」をリリース。世間の話題を集め、ビルボード・ホット100で1位を獲得してカーディにとって4曲目の全米チャートトップとなった。以降も積極的にシングルやフィーチャリングで存在感を示している。
受賞歴と記録
カーディBは短期間で多数のチャート記録や受賞を重ねてきた。代表的な実績としては、上記のようなHot 100での1位獲得や、1stアルバム『Invasion of Privacy』によるグラミー賞受賞などがある。これらに加え、ビルボードやBET、MTVなど音楽業界の主要な授賞式でノミネート・受賞を果たしており、現代のヒップホップ/ポップシーンで重要な存在となっている。
私生活・パブリックイメージ
彼女は率直で時に過激な発言をすることで知られ、SNSを通じてファンと直接やり取りすることが多い。暴言や突飛な言動が取り上げられることもある一方、ユーモアと自己表現を交えたキャラクターが支持を集めている。カーディがインスタグラムやその他のソーシャルメディアでバイラルになり始めたきっかけの一つは2014年にストリップで働いていた経験を公にしたことでもある。
私生活ではラッパーのOffset(Migosのメンバー)との関係が公になり、二人は結婚して子どもをもうけるなど家族の話題もメディアで大きく取り上げられている(娘の誕生は2018年)。プライベートとキャリアが表裏一体となることも多く、時に論争に巻き込まれることもあるが、それが彼女の公的人気の一因にもなっている。
演技・メディア出演・事業
音楽活動に加え、カーディBは映画やテレビ番組へも出演しているほか、ファッションやブランドとのコラボレーション、広告起用など多方面で活動している。リアリティ番組出演の経験を活かし、メディア露出を通じて幅広い層へ影響力を拡大している。
文化的影響と評価
カーディBは、女性ラッパーとしての成功だけでなく、SNS時代のセルフブランディングやポップカルチャーにおける発言力の見本として評価されることが多い。音楽的にはラップとポップを横断するヒット曲を生み出し、カルチャーやジェンダーに関する議論を喚起する存在となっている。
今後も新作リリースやコラボレーション、メディア露出を通じてさらなるキャリアの展開が期待されている。