コインブラ公インファンテ・エンリケ(1949年11月6日 – 2017年2月14日)は、生まれながらのポルトガル王族であり、非在位のブラガンサ家の一員であった。ポルトガルのインファンテとして称され、デュアルテ・ヌノ・デ・ブラガンサ公と、オルレアン=ブラガンサ家のマリア・フランシスカ王女の末子である。家の継承順位では、歴史的なポルトガル王位の請求者の中で5番目に位置づけられていた。

家系と血統

エンリケは、かつてポルトガルを統治した王家に属していた。兄のデュアルテ・ピオは、現在のブラガンサ家の当主であり、同家の王朝的請求を代表している。母方を通じて、彼はブラジル帝国系のオルレアン=ブラガンサ家にも連なる。こうしたつながりにより、彼は在位王朝というより、ヨーロッパおよび南米の旧王家の広いネットワークの一員として位置づけられる。

称号と歴史的意味

「インファンテ」と「コインブラ公」は、いずれもポルトガルの伝統的な称号である。「インファンテ」は、君主または請求者の子である王子を指し、ポルトガルでは慣例的に用いられる。「コインブラ公」は、王家の一員に与えられてきた公爵号として長い歴史を持つ。現代の共和制の下では、これらは憲法上の地位を持たない名誉称号または王朝上の称号として使われる。

役割と公的な存在感

1910年にポルトガル王政が終わった後も、旧王家の構成員は、国の歴史や王政復古主義の伝統に結びついた文化的・慈善的・儀礼的な活動に関わり続けた。ほかの非在位王族と同様に、エンリケの公的な存在感は、国家の公務というより、主として王政復古派の集まりや家族行事の中にあった。家の当主権や継承請求は、法律ではなく王朝上の慣例の問題とされていた。

主要事項

  • 生誕: 1949年11月6日
  • 称号: ポルトガルのインファンテ、コインブラ公(名義上)
  • 継承順位: ブラガンサ家の請求順位で5位
  • 死去: 2017年2月14日、リスボン、67歳

家の歴史的役割については、ブラガンサ家を参照するとよい。この家は、1910年の共和国成立まで、何世紀にもわたりポルトガルの君主を輩出してきた。エンリケの生涯は、王権と王朝の称号が、現代ヨーロッパにおいて統治の手段ではなく、文化的遺産と私的な家族伝統の要素として存続していることを示している。