エドモンド・ジェラルド・ブラウン・ジュニア(Edmund Gerald Brown Jr.、1938年4月7日生まれ)は、アメリカの政治家。2011年から2019年まで第39代カリフォルニア州知事を務めた。1975年から1983年までは第34代カリフォルニア州知事も務めた。2010年、カリフォルニア州知事に選出される。2014年11月4日、知事に再選された。ブラウンは民主党に所属している。カリフォルニア州長官、カリフォルニア州司法長官も歴任し、オークランド市長を8年間務めた。1976年、1980年、1992年の民主党予備選挙でアメリカ大統領選に出馬した。
略歴と学歴
エドムンド・ジェラルド・「ジェリー」・ブラウン・ジュニアは1938年にサンフランシスコで生まれ、父は知事を務めたエドムンド・G・ブラウン(通称パット・ブラウン)である。カリフォルニア州の政治家一家に生まれ育ち、州政治との関わりは若年期から始まった。大学はSanta Clara Universityで学士号を取得し、その後University of California, Berkeleyの法科大学院(Boalt Hall)で法務博士(J.D.)を取得した(1960年代)。
主な公職経歴
ブラウンは州政府と地方自治体の双方で幅広い経歴を持つ。主な公職は以下の通りである。
- カリフォルニア州長官(Secretary of State):1971–1975年
- カリフォルニア州知事(第34代):1975–1983年
- オークランド市長:1999–2007年(約8年間)
- カリフォルニア州司法長官(Attorney General):2007–2011年
- カリフォルニア州知事(第39代):2011–2019年
州知事としての在任期間を合計すると16年となり、カリフォルニア州史上最長在任期間の知事となった。
政策と業績(概要)
ブラウンの政治は「進歩主義」と「現実主義」を組み合わせた特徴があり、主な関心分野は次のとおりである。
- 財政と予算:任期中は財政再建と均衡予算の実現を重視し、景気変動に対応するための予算管理や歳出見直しを進めた。
- 環境・気候変動対策:再生可能エネルギーの普及促進、温室効果ガス削減を重視し、州のクリーンエネルギー政策や温暖化対策の推進で中心的な役割を果たした。
- 刑事司法改革:刑務所の過密化対策やコミュニティベースの再犯防止施策など、刑事司法制度の見直しを進めた。
- インフラと交通:カリフォルニア高速鉄道計画など大規模インフラ整備の推進を支持した。
- 医療・社会サービス:連邦医療保険制度(Affordable Care Act)下での州内実装や、低所得層向けのサービス維持に努めた。
大統領予備選挙への出馬と政治的立場
ブラウンは1976年、1980年、1992年の民主党予備選に出馬し、全国的な知名度を得た。連邦レベルの勝利には至らなかったが、州内外での影響力は大きかった。政治的には伝統的な民主党の枠組みを基盤としつつ、環境や市民権、政府の効率化などに独自の関心を示した。
評価と遺産
支持者からは実務家としての手腕、環境政策や長期的な視点に基づく政策推進が高く評価される一方、批判者からは一部の大規模事業(例:高速鉄道計画)や改革の手法について費用対効果や実行可能性をめぐって反対意見も出た。ニックネームの一つに「Governor Moonbeam」があり、1970年代には革新的な政策提案で注目を集めた。
総じて、ジェリー・ブラウンはカリフォルニアの現代政治において重要な人物であり、環境政策や財政運営、刑事司法改革など複数の分野で長期的な影響を残した。2019年の退任以降も、政策や公共的議論に対する影響力は広く認識されている。