リチャード・チャールズ・ロジャース(Richard Charles Rodgers、1902年6月28日 - 1979年12月30日)は、アメリカの作曲家であり、20世紀のブロードウェイ音楽を代表する巨匠の一人である。コロンビア大学や音楽院で学んだ後、まずローレンス・ハート(Lorenz Hart)とのコンビ「ロジャース & ハート」として数多くのスタンダード曲や舞台作品を生み出した。その後、1940年代中頃からはオスカー・ハマースタイン2世との提携(ロジャース & ハマースタイン)で更なる成功を収め、ミュージカルの形式や表現を大きく変えた。
代表作としては、舞台革新をもたらしたオクラホマ!、カルーセル、『南太平洋』、『王様と私』、テレビ向けの音楽作品として知られる『シンデレラ』、そして映画・舞台ともに高い評価を受けた『サウンド・オブ・ミュージック』などがある。これらの作品は舞台だけでなく映画化やテレビ放映を通じて世界的な人気を博し、多くの名曲(例:「オクラホマ!」のナンバーや「サウンド・オブ・ミュージック」の楽曲群)を生み出した。
ロジャースの作風は、メロディの美しさと劇的な物語性を同時に満たす点にあり、登場人物の心理や物語の流れを音楽で効果的に表現する能力に長けていた。ローレンス・ハート時代には軽快で洗練された都会的なナンバーを、ハマースタインとの共作では社会的・道徳的テーマを含むドラマティックなスコアを多数提供した。
受賞歴・評価:ロジャースは舞台・映画・録音・テレビの各分野で高い評価を受け、エミー賞、グラミー賞、オスカー賞、トニー賞の4大賞をすべて受賞した最初の人物であり、さらにピューリッツァー賞も受賞している。これらの受賞は、彼が作曲家としてだけでなくミュージカルという総合芸術の発展に多大な影響を与えたことを示している。
私生活では音楽活動のかたわら、後進の支援や音楽教育にも関心を持ち、受賞や栄誉も数多く与えられた。晩年まで創作活動を続け、1979年12月30日に亡くなったが、その作品群は現在も世界各地で上演され続け、ミュージカル史における重要な遺産となっている。
ロジャースの遺した曲と舞台は、メロディーの魅力と物語を結びつける力により、新しい世代の観客や演奏家にも受け継がれている。舞台音楽の枠を超えて映画・テレビ・録音の分野で幅広く影響を与えた彼の業績は、今なお評価され続けている。

