1660年代の概説 年表と主な出来事 誕生と死去 世界のリーダー解説
内容
· 1 イベント
· 2名 出産
· 3名死亡
· 4 世界のリーダー
1660年代の概観
1660年代は、ヨーロッパでは内政と国際関係の変動が大きく、植民地拡大や海上覇権を巡る英蘭(イギリスとオランダ)の争いが続いた時期です。アジアでは清朝の台頭と東アジアでの勢力移動、海上交易拡大が見られます。文化面ではバロック芸術や科学の発展が継続し、都市化と商業活動の成長が社会変化を促しました。
年表(主な出来事・年代別)
- 1660年 — 英国で王政復古(チャールズ2世が王位に復帰)、スウェーデン王チャールズ10世の死など。
- 1661年 — フランスで宰相マザランの死。清朝では順治帝の崩御により康熙帝が即位(幼帝)。中国沿岸では鄭氏(コシンガ/Koxinga)らの動きが続く。
- 1662年 — 鄭成功(コシンガ)の死(台湾情勢に影響)。思想・科学分野では近代的な観察・記録活動が活発化。
- 1663年 — イングランド王チャールズ2世による北米での特許状交付(例:ノースカロライナなどの植民地政策の展開)。
- 1664年 — 英蘭間の植民地争いで、オランダのニューアムステルダムがイングランドにより占領され、“New York”となる(ニューネーデルラントの放棄)。
- 1665年 — 第2次英蘭戦争開戦(海上での衝突増加)。ロンドンで大規模なペスト(疫病)が発生(1665–1666)。
- 1666年 — ロンドン大火(9月)で市街の大部分が焼失。英蘭海戦(Four Days' Battle など)で大規模な海戦が行われた。
- 1667年 — オランダ海軍によるメイドウェイ侵攻(Raid on the Medway)で英海軍に打撃。第2次英蘭戦争は1667年のブレダ条約で終結。
- 1668年 — 仏蘭・英などを巡る外交の動き(三国同盟など)や対仏戦争の和平(アーヘン条約/講和)など、国際秩序の再編が進む。
- 1669年 — 芸術・文化分野での重要人物の死去(例:レンブラントの死)。ヨーロッパの王権政治・海洋覇権を巡る競争は継続。
主な誕生(代表例)
- 1660年 — サー・ハンス・スローン(Sir Hans Sloane、1660年4月16日生) — 医師・博物学者、後に大規模な個人コレクションが大英博物館の基礎に。
- 1664年 — ジョン・ヴァンブラ(John Vanbrugh、1664年1月24日生) — 英国の劇作家・建築家(バロック建築の代表作を手掛ける)。
- 1668年 — フランソワ・クープラン(François Couperin、1668年11月10日生) — フランスの作曲家、バロック音楽を代表する一人。
(注)年代の記録には地域ごとの差異や史料の違いがあり、ここに挙げた人物は代表例です。誕生年が不確かな人物も存在します。
主な死去(代表例)
- 1660年 — チャールズ10世(スウェーデン王、Charles X Gustav) — 1654–1660の在位期末に死去。
- 1661年 — アルマン・ジャン・ド・リュリュー(通称マザラン、Cardinal Mazarin) — フランスの政治的指導者、ルイ14世治世初期に影響力を持った。
- 1661年 — 順治帝(清朝の皇帝) — その崩御により康熙帝が即位。
- 1662年 — 鄭成功(Koxinga/鄭成功) — 明遺臣として台湾でオランダ勢を追放するなど活躍。
- 1662年 — ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal) — 数学者・思想家、宗教的著作と科学的業績で知られる。
- 1665年 — フィリップ4世(スペイン王、Philip IV) — 進行するスペイン帝国の停滞と世代交代の時期に死去。
- 1669年 — レンブラント・ファン・レイン(Rembrandt) — オランダ黄金時代を代表する画家の一人。
世界の主要リーダー(1660年代当時)
- イングランド(イギリス) — チャールズ2世(Charles II、王政復古後の君主)。
- フランス — ルイ14世(Louis XIV、絶対王政を強める政策を継続)。
- スペイン — フィリップ4世(~1665年)、その後チャールズ2世(幼帝・Charles II)が継承。
- 神聖ローマ帝国 — レオポルト1世(Leopold I、神聖ローマ皇帝)。
- オスマン帝国 — メフメト4世(Mehmed IV)が在位中(17世紀中ごろの支配)。
- 清(中国) — 康熙帝(Kangxi、幼年期に即位し実権は摂政や廷臣が補佐)。
- 日本(江戸幕府) — 徳川家の時代(将軍は徳川家光の後を継ぐ体制の継続、実際の将軍は徳川家継・家宣などの世代に接続する17世紀の将軍体制)。
- ロシア — アレクセイ(ツァーリ・Alexis I、内政改革と東方拡大の時代)。
- プロイセン/ブランデンブルク — フリードリヒ・ヴィルヘルム(大選帝侯、Great Elector) — 将来のプロイセン台頭の基盤を築く。
- 教皇 — 教皇アレクサンデル7世(~1667年)、その後クレメンス9世(Clement IX、1667–1669)。
補足・歴史的意義
1660年代は、近代国家形成の段階で外交・軍事・経済が激しく動いた時期です。海上交易と植民地拡大を巡る競争は17世紀後半の帝国主義的展開の先駆けとなり、科学・芸術分野の進展は啓蒙時代へとつながる文化的基盤を作りました。また都市災害や疫病に対する都市計画や公衆衛生の重要性が認識される契機ともなりました。
さらに詳細な地域別・年ごとの出来事や、個別人物の年表が必要であれば、どの地域(ヨーロッパ、アジア、北米など)や分野(政治、軍事、文化、科学)に重点を置くかを教えてください。資料と確定的日付に基づいた追加情報を提供します。
イベント
- イギリスのロンドン大火の様子。
- オスマン帝国がヨーロッパに攻め入るが、サン・ゴッタルドの戦いで撃退される。
出生数
- コットン・メイザー(アメリカの牧師
- 英国アン女王
- ジョナサン・スウィフト(アイルランド人作家
死亡者数
- ブレーズ・パスカル(フランスの思想家
- シャー・ジャハーン(インド皇帝
- オランダの画家、フランツ・ハルス
世界のリーダー
- デンマーク王フリードリヒ3世(1648-1670)。
- イギリス国王チャールズ2世(1660-1685)。
- フランス国王ルイ14世(1643-1715)。
- 神聖ローマ皇帝レオポルト1世(1658-1705)。
- ポーランド王ヨハネ2世(1649-1668)。
- ポーランド・リトアニア連邦のミハエル・コリブト・ヴィスニョヴィエツキ王(1669-1673年)。
- ポルトガル国王アフォンソ6世(1656-1667)。
- ポルトガル国王ペテロ2世(1667-1706)。
- ロシア皇帝アレクセイ1世(1645-1676)。
- スペイン国王フィリップ4世(1621-1665)。
- スペイン国王シャルル2世(1665-1700)。
- スウェーデン国王シャルル10世(1654-1660)。
- スウェーデン王チャールズ11世(1660-1697)。
- エチオピア皇帝ヨハネス1世(1667-1682)。