ブリティッシュ・レール APT-E(Advanced Passenger Train Experimental)
英国鉄道がAdvanced Passenger Train計画の一環として製作した試作振り子列車。ガスタービン駆動の連接式アルミ車体で、高速での振り子制御研究と試験に用いられた。
APT-E(Advanced Passenger Train Experimentalの略)は、ブリティッシュ・レールが推進していた振り子式高速化の構想を実証するために開発した試作車両である。量産旅客列車ではなく、研究・実演用の車両として考案され、能動式の傾斜、軽量構造、そして従来とは異なる推進方式によって、乗り心地を保ちながら既存の曲線区間でより高い速度を実現できるかを検証した。
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3 画像設計と構造
編成は4両の連接車で構成され、両端に動力車が2両、中央に付随車が2両連なる形だった。車体にはアルミニウムが用いられ、車両間の連接構造によって全体の重量を抑え、走行動特性の改善を図った。サスペンションと傾斜作動装置により、曲線では車両が内側に傾き、乗客が受ける横方向の力を軽減した。車内は、乗客収容だけでなく、研究機器や計測装置を重視した配置となっていた。
推進方式とシステム
ブリティッシュ・レールの複数ユニットとしては特異なことに、APT-Eは牽引力を得るためにガスタービン原動機を採用した。これにより、試験期間中の同事業者の複数ユニットとしては、ガスタービン動力を備えた唯一の編成となった。ガスタービンは軽量な実証車両に適した高い出力重量比を持っていたが、後の量産設計で用いられた電気式やディーゼル式の方式に比べると燃費効率は低く、騒音も大きかった。
試験、目的、そして遺産
試験では、傾斜制御、乗り心地、制動性能、そして車両と既存線路の幾何条件との相互作用の確認に重点が置かれた。APT-Eから得られたデータは、Advanced Passenger Train計画の後続段階や、後の傾斜装置付き高速列車の設計に反映された。ガスタービン推進そのものは本線用量産には引き継がれなかったが、傾斜技術や空力、サスペンションに関する多くの知見は、英国内外の後続設計に影響を与えた。
特記事項と区別点
- APT-Eは、商業運用を前提とした車両ではなく、より広いAdvanced Passenger Train計画のための試作機だった。
- ブリティッシュ・レールの複数ユニットとしてガスタービンで動いた例はこれだけであり、同時期の編成は通常、電気式またはディーゼル式の牽引を用いていた(複数ユニット参照)。
- 試験はブリティッシュ・レールのもとで行われ、その結果は後の振り子式列車や、在来線での高速運用に向けた運用手法を形づくった。
APT-E自体は短命な実証車両だったが、能動式傾斜が安定して制御できること、また軽量な連接車が曲線通過性能を改善しうることを示した点で重要だった。実験車両から得られた教訓はその後の計画に生かされ、既存の鉄道網を高速サービス向けに改良する議論でも今なお参照されている。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com ブリティッシュ・レール APT-E(Advanced Passenger Train Experimental) Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/14296