クリスチャン・ルドルフ "バディ" エプセン・ジュニア(Christian Rudolph "Buddy" Ebsen, Jr.)(1908年4月2日 - 2003年7月6日)は、アメリカのダンサーであり、映画、テレビ、ラジオ、舞台俳優、および声優として長年にわたり活躍しました。代表作には、テレビ・コメディ「ビバリー・ヒルビリーズ」のジェド・クランペット役や、ドラマ「バーナビー・ジョーンズ」の主役バーナビー・ジョーンズ役などがあります。晩年にはアニメ『キング・オブ・ザ・ヒル』でチェット・エルダーソン役の声を担当し、高齢ながらもゲスト声優として出演しました。
経歴と活動
エプセンは中西部の小都市、イリノイ州ベルヴィルに生まれ、若い頃からダンスと舞台芸術に親しみました。ダンサーとしての活動を足がかりに映画や舞台に進出し、1930年代から1940年代にかけてミュージカル映画や舞台作品で存在感を示しました。テレビ全盛期には主演作を多数持ち、俳優として幅広い世代に知られるようになりました。
『オズの魔法使い』の化粧事故(経緯と影響)
エプセンはもともと『オズの魔法使い』でブリキ男(Tin Man)役にキャスティングされていましたが、リハーサルの過程でレイ・ボルガーと役を交換することになりました。ブリキ男の化粧には当時酸化アルミニウム(アルミニウムの粉末に近い成分)が使われており、エプセンはその粉塵によりひどいアレルギー反応を起こして入院を余儀なくされました。入院のため撮影に復帰できなかったことから、最終的にジャック・ヘイリーがブリキ男役を引き継ぐことになりました。エプセンの体験は映画のメイキング史上も知られるエピソードであり、以後映画や舞台で使う化粧や素材に対する安全配慮が注目される一因にもなりました。
テレビでの成功
1960年代から1970年代にかけてはテレビ作品での活躍が目立ちます。特に1962年から放映された「ビバリー・ヒルビリーズ」では、田舎者のジェド・クランペットを温かく演じ、シリーズを代表する顔として広く親しまれました。1970年代後半からは主演ドラマ「バーナビー・ジョーンズ」(1973–1980)で主役を務め、キャリアの幅をさらに広げました。晩年はゲスト出演や声の仕事も行い、『キング・オブ・ザ・ヒル』への出演は、高年齢でもなお活躍する俳優の一例として注目されました。
私生活
エプセンは1936年にルース・ケンブリッジと結婚し、1942年に離婚するまで夫婦でした。その後1944年にナンシー・ウォルコットと結婚し、1985年に離婚するまで共に過ごしました。1985年以降はドロシー・ノットと結婚し、2003年に死去するまで夫婦関係にありました。子どもはケンブリッジとの間に2人、ウォルコットとの間に5人、ノットとの間に1人の計8人をもうけました。
晩年と死去
エプセンは高齢になっても時折テレビや声優として出演を続け、役者としての活動を長く保ちました。2003年7月6日、肺炎に伴う呼吸不全のため、カリフォルニア州トーランスのトーランス記念医療センターで95歳で死去しました。遺体は火葬され、遺灰は海に散骨されたと報じられています(火葬に関する表現中のリンクは原文のままとしています)。
評価
バディ・エプセンはダンサーとしての技術と、スクリーンおよびテレビでの人間味ある演技で知られ、アメリカの大衆文化に長く影響を与えました。コメディからドラマ、声優まで幅広くこなしたこと、そして晩年まで現役を続けた点が高く評価されています。
