チャールズ・エドワード・ラッセル(Charles Edward Russell、1860年9月25日 - 1941年4月23日)は、アメリカのジャーナリストであり政治家、社会改革運動の指導者である。1909年にはW・E・B・デュボワ、アイダ・B・ウェルズ、アーチボルト・グリムケ、ヘンリー・モスコウィッツ、メアリー・ホワイト・オヴィントン、オズワルド・ガリソン・ヴィラード、ウィリアム・イングリッシュ・ウォーリング(かつて奴隷を持っていた家の最後の息子)、フローレンス・ケリーらと全米有色人地位向上協会を立ち上げた。ラッセルはその後も生涯にわたりNAACPの理事として活動した。
ラッセルは新聞・雑誌での調査報道や随筆を通じて、不正や社会的弊害を告発する「マッカレ(調査報道)」の伝統の一翼を担った。労働条件、企業の癒着、都市政治の腐敗や人権問題など、当時の重要な社会課題を取り上げ、読者の関心を喚起することで改革運動に影響を与えた。また、伝記や音楽史、文化論など幅広い分野でも執筆を行い、生涯でおよそ27冊の著作を残した。
業績と評価
ラッセルの著作はジャーナリズムと公共的な論考を融合させた性格が強く、単なるルポルタージュにとどまらず、制度的な問題点の分析や解決策の提案を含んでいた。そのため進歩主義の時代における社会改革運動や市民権運動と深く結びつき、多くの同時代人や後世の研究者から評価を受けている。
晩年には音楽界や文化史を扱った研究も行い、1928年には『アメリカのオーケストラ』と『セオドア・トマス』でピュリツァー賞を受賞している。こうした受賞は、ラッセルが単に社会問題を追及する記者という枠を越え、幅広い分野で高い評価を得たことを示している。
遺産
チャールズ・E・ラッセルはジャーナリズムと市民運動をつなぐ存在として、20世紀初頭のアメリカにおける社会改革の流れに重要な足跡を残した。NAACPの創設メンバーとしての貢献や、調査報道を通じた公共的啓発、数多くの著作は、表現の自由と公共的責任を重視する現代の報道倫理にも影響を与えている。
(注:本項はラッセルの主要な業績と影響を概説したものであり、詳細な年表や個別の著作目録などは別途参照されたい。)