高校(ハイスクール)とは|定義・米英の制度・学年・義務教育の違い

高校(ハイスクール)の定義から米英の制度・学年・義務教育の違いまで、仕組みと教育制度をわかりやすく比較解説。

著者: Leandro Alegsa

高校学校の一種で、義務教育終了後に通う中等教育の一部です。一般には将来の仕事や進学のための知識・技能を学ぶ場で、教育内容は「普通科(学術系)」「専門学科(工業・商業・家政など)」「職業科(職業教育)」などに分かれます。進学先や就職に直結するカリキュラムを持つ学校も多く、教育制度や年齢、在籍年次は国によって大きく異なります。

定義と役割

高校は「中等教育の後期」に位置づけられることが多く、学齢としてはおおむね14~18歳を対象とします。学びの目的は幅広く、大学進学を目指す学術的な教育、職業技能を身につける実践的な教育、さらには生活力・社会性を育む教育などがあります。公立・私立を問わず、多くの国で重要な教育段階とされています。

アメリカの制度(概要)

アメリカでは、高校は通常9年生(9th grade)から12年生(12th grade)までの4学年で、通学年齢は約14~15歳から約17~18歳です。各州によって教育制度や学年構成・必修科目に違いがあり、州法で義務就学年齢(compulsory schooling age)が定められています。多くの州で一定の年齢に達すると学校をやめられる規定があり、たとえば16歳や17歳で就学義務が終了する州がありますが、いくつかの州では18歳まで義務付けるところもあります(例:ウィスコンシン州では州法により異なる場合があります)。

問題行動などで在籍が認められない場合に退学処分となることがあります。また、正式な高校卒業証書を取得しないまま学業を終える代替手段として、GED(General Education Development)などの資格試験を受験して同等の学力を証明する方法が利用されます。

イギリスの制度(概要)

イギリスでは、義務教育は16歳までです。ただし、制度の細部はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで異なります。一般にイングランドでは11歳で小学校から中等教育(secondary school)へ移行し、11~16歳の5年間(Year 7〜11)を経てGCSE(中等教育修了資格)を受けます。その後、16~18歳は「シックスフォーム(sixth form)」やカレッジでAレベルや職業資格を取得する選択があり、進学・就職の準備を行います。なお、スコットランドでは「high school」という呼称が一般的で、教育課程や資格(National、Highersなど)の仕組みがイングランドとは異なります。

イングランドでは2015年以降、16~18歳については「就学・職業訓練・学習を継続すること」が求められる制度(participation duty)が導入され、必ずしも同じ学校に在籍する必要はないものの、学習・訓練・雇用のいずれかを続ける義務があります。

日本の高校(補足)

日本では「高等学校(高校)」は通常3年間(高校1年〜3年)、義務教育は中学校までのため高校は義務教育ではありません。通学年齢は15~18歳が一般的で、公立・私立のほかに定時制・通信制の高校もあります。入学には受験(入学試験)を課す学校が多く、卒業後は大学・短大・専門学校への進学や就職に進む例が一般的です。

学年・年齢・義務教育の違い(まとめ)

  • 学年構成:アメリカ=9〜12年生(4年間)、イギリス=11〜16年が基本で16〜18歳は選択肢(シックスフォーム等)、日本=高校は通常3年間(15〜18歳)。
  • 義務教育の年齢:国により異なる。イギリスは法律で16歳までは就学義務がある(その後の参加義務あり)、アメリカは州ごとに定められ16〜18歳で終了する州が多いが変動あり、日本は中学校(15歳)までが義務教育。
  • 退学・代替策:アメリカでは問題行動等で退学となる場合や、GEDで学力証明を行う選択がある。

公立・私立・その他の分類と進路

多くの国で公立高校と私立高校が併存しています。公立は自治体や州が運営し学費が比較的安い一方、私立は独自の教育方針や特色あるカリキュラムを持つことが多いです。また、職業訓練に重点を置く職業高校、工業・商業・農業などの専門教育を行う専門学科、夜間に学べる定時制・通信制など学び方の選択肢も多様です。卒業後の進路としては、大学進学・専門学校進学・就職・起業などがあり、各国で支援や進路指導が整備されています。

最後に

「高校(ハイスクール)」の制度や役割は国ごとに異なりますが、共通しているのは中等教育の重要な段階であることです。学年・年齢、義務教育の範囲、進学・就職へのつながり、公立と私立の違いなどを理解すると、それぞれの国・地域での高校の位置づけが分かりやすくなります。

ワシントン高校(インディアナ州ワシントンZoom
ワシントン高校(インディアナ州ワシントン

某高校。Zoom
某高校。

質問と回答

Q:高校とは何ですか?


A:高校とは学校の一種で、生活に必要なスキルを学ぶために通う場所です。アメリカでは一般的に9年生から12年生まで、14〜15歳くらいから17〜18歳くらいまでを指します。

Q:アメリカでは何歳から高校に通うのですか?


A:アメリカの高校に通う生徒は、通常14歳から18歳の間です。

Q: アメリカで学校に行かなくてもいい年齢や学年はありますか?


A:はい、州によっては学校に行かなくてもよい年齢や学年があります。これは義務教育と呼ばれています。例えば、ニューヨーク州では、17歳以下の生徒は免除されない限り、学校に通うことが義務付けられています。

Q:高校を卒業するには、授業に出席する以外に方法はありますか?


A:はい、GED(General Education Development)と呼ばれる試験を受けることで、高校を卒業する方法もあります。

Q:高校を卒業しなくても、合法的に高校をやめることができる年齢がありますか?


A:アメリカのほとんどの州では16歳ですが、いくつかの州では18歳以上となっています(例えばウィスコンシン州など)。イギリスでは、法律で16歳までと定められています。
Q:スコットランドでは、「ハイスクール」の代わりにどのような言葉を使うのですか?A:「ハイスクール」という言葉はスコットランドでのみ使われており、他の地域では「セカンダリースクール」が代わりに使われています。


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