カロン — 冥王星の衛星
カロンは準惑星冥王星の最大の衛星である。直径は冥王星のおよそ半分で、冥王星と連星系をなし、2015年にNASAのニュー・ホライズンズが詳しく探査した。
概要
カロンは、準惑星冥王星の最大の天然衛星である。1978年に発見された。主星に対して異例に大きく、直径は冥王星のおよそ半分に達する。両者は冥王星の外側にある共通重心の周囲を公転している。この配置と相互の潮汐固定により、冥王星とカロンは通常の惑星・衛星の組ではなく、連星または二重天体系として説明されることが多い。
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10 画像物理的特徴
カロンの表面は水氷が主体で、内部は岩石質である。全体的な外観は冥王星と対照的であり、カロンには顕著な大気がなく、峡谷、断崖、平原など広範なテクトニックな地形が見られる。一方の半球の極付近には暗い赤色の領域があり、冥王星から移動した物質が放射線によって化学的に変化したものと解釈されている。表面には比較的滑らかに見える地域もあり、過去に地質学的な変化を受けたことを示唆している。
軌道と自転
カロンと冥王星は、冥王星の外側に位置する重心を中心に公転し、両天体は互いの周囲を回っている。両者は潮汐固定されており、それぞれ常に同じ面を相手に向けている。そのため、カロン上のある地点は常に冥王星の方向を向く。公転周期と自転周期は一致しており、いずれかの天体から見る見かけの運動はゆっくりとしている。
起源と進化
カロンの起源に関する有力な説明は、冥王星系の初期に起きた巨大衝突である。衝突で生じた破片が集積して衛星になったと考えられている。その後の冷却と分化によって、水氷の地殻や、表面の断裂から推定される地下構造が形成された可能性がある。冥王星とカロンの間でのガスや粒子の交換に加え、放射線による化学反応が、カロンの極域の色彩に寄与したとみられる。
探査と重要性
宇宙機による訪問以前、カロンについての知識は地上望遠鏡による観測と恒星掩蔽から得られていた。NASAのニュー・ホライズンズ探査機は2015年に冥王星・カロン系をフライバイし、高解像度画像などのデータを送信した。これによりカロンの複雑な地質が明らかになり、その大きさと軌道も精密に測定された。冥王星に対する大きさと独特の地質史から、カロンは太陽系外縁部の氷天体の形成と進化を理解するうえで重要である。
主な特徴
- 大きな相対サイズ:カロンは、主星に対する比率で見れば太陽系でも最大級の衛星の一つである。
- 連星的な挙動:冥王星・カロン系の重心は冥王星の外側にあり、両者が連星準惑星系と呼ばれることがある重要な理由となっている。
- 対照的な地質:揮発性物質に富む表面と薄い大気をもつ冥王星とは異なり、カロンでは顕著な水氷の特徴が見られ、現在の大気はほとんどないか、まったくない。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com カロン — 冥王星の衛星 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/18874
出典
- pluto.jhuapl.edu : "New Horizons: NASA's Pluto-Kuiper Belt Missions"
- cfa-www.harvard.edu : "IAUC 3241: 1978 P 1; 1978 (532) 1; 1977n"