発色団(クロモフォア)とは?光吸収・色の仕組みと生体での役割
発色団(クロモフォア)の仕組みを解説。光吸収で色が生まれる過程と生体内での機能、色素・色素細胞の役割までわかりやすく紹介。
発色団とは、分子の中でその色に関与している部分のことです。
この色は、分子が可視光線の特定の波長を吸収することで発生します。それ以外の波長だけを透過または反射して、私たちが見ている色を引き起こします。
光エネルギーを捕捉・検出する生体分子では、光に当たると反応する部分が発色団である。
多くの動物に存在する色素を含み、光を反射する細胞である色素細胞で色を作っているのです。
発色団の化学的特徴(簡単な説明)
発色団は一般に、複数の共役二重結合(π結合系)が連なった構造を持ちます。この共役系によって分子中の電子が広がり、電子が基底状態から励起状態へ遷移するために必要なエネルギー(=吸収する光の波長)が可視領域に入ることがあります。さらに、-OH、-NH2、-ORなどの置換基(輻助基(オクソクローム)や補助基)がつくと吸収波長や強度が変わり、色が変化します。
光吸収の仕組み(もう少し技術的に)
- 分子内の電子は光を吸収すると高いエネルギー準位に遷移します。主要な遷移はπ→π*やn→π*などです。
- 共役系が長くなるほど、吸収ピークはより長波長(赤側)へ移動します(これを浴色移動:bathochromic shift といいます)。逆に共役が短くなると短波長側に移動します(高周波移動/hypsochromic)。
- 溶媒、pH、プロトン化状態、金属との配位なども吸収波長や強度(ハイパークロミック/ハイポクロミック変化)に影響します。
生体内での発色団の役割と代表例
- 視覚:ロドプシンなどの視物質は11-シスレチナール(レチナール)という発色団を持ち、光吸収により異性化して信号を引き起こします。
- 光合成:クロロフィルはポルフィリン骨格に中心金属(Mg)を持つ発色団で、可視光を吸収して電子を移動させます。カロテノイド(共役二重結合が長い)は青・緑を吸収して黄色〜橙色に見えます。
- ヘム蛋白質:ヘム(ポルフィリン系)は赤色を示し、酸素結合や電子伝達に関わります。
- 蛍光タンパク質:GFPなどではタンパク質内部でアミノ酸が自己縮合して発色団を形成し、吸収した光を再放出(蛍光)します。
- 防御・色表示:鳥や昆虫、魚の色素や皮膚の色は発色団を持つ色素や、光の干渉・反射を利用する構造色で作られます(構造色は発色団ではなく物理的効果です)。
色が変化する要因(生体内外)
- 化学修飾(酸化還元、メチル化、配位する金属の有無)
- pHやイオン状態(プロトン化で吸収が変わる例が多い)
- タンパク質や膜などの環境(極性、立体拘束)
- 結合相手(例:色素がタンパク質に結合するとスペクトルがシフトする)
蛍光と発色団の違い・関係
すべての発色団が蛍光を示すわけではありませんが、蛍光を示すものはまず光を吸収(発色団としての働き)し、その後に一部のエネルギーを光として再放出します。蛍光効率は分子構造や周囲の環境に左右されます。
まとめ(ポイント)
- 発色団は分子の色を決める特定の部分で、主に共役したπ系が関与する。
- 可視光の特定波長を吸収し、残る波長を反射・透過することで色が見える。
- 生体では視覚、光合成、酵素や酸素運搬、蛍光ラベルなど多様な機能に使われている。
- 環境(pH、溶媒、金属結合、タンパク質との相互作用)で吸収特性が変わるため、色や機能が調節される。
必要なら、具体的な発色団(レチナール、クロロフィル、カロテノイド、GFP発色団など)の化学構造や吸収スペクトルの例も追記できます。ご希望があれば教えてください。

β-カロテンの化学構造。分子の発色団を形成する11個の共役二重結合を赤色でハイライトしている
質問と回答
Q: 発色団とは何ですか?
A:発色団とは、分子に色を与える部分のことです。
Q: 分子はどのようにして色を得るのですか?
A: 分子が可視光のある波長を吸収することで色がつきます。
Q: 分子が吸収しない他の波長の光はどうなるのですか?
A: 分子が吸収しない他の波長の光は、透過または反射して、私たちが見ている色になります。
Q: 生体分子における発色団の役割は何ですか?
A: 光エネルギーを捕捉または検出する生体分子において、発色団は光が当たると反応する分子の部分である。
Q: 発色団には何が含まれていますか?
A: 色素胞は多くの動物に見られる色素を含み、光を反射する細胞である。
Q: 色素胞の機能は何ですか?
A: 色素は色素胞の色に関与しています。
Q: 色素によって動物を識別できますか?
A: はい、色胞はそれぞれの種に固有のものなので、色胞で動物を識別することができます。
百科事典を検索する