コンサーティーナとは、蛇腹を使ってリードに空気を送り込み、引いて音を出す楽器です。指は楽器の両端にあるボタンを押す。
アングロ・コンサーティーナは、低音が左側にあり、ボタンを引くのとは別に押すことで別の音が出る。
イングリッシュコンサーティーナは、ボタンを押しても引いても同じ音色が出る。
デュエットコンサーティーナは、低音が左側にあり、ボタンを押しても引いても同じ音が出ます。ヘイデンのデュエットコンサーティーナは、すべての音階が同じ指使いになっています。6+6のシフト式鍵盤配列を採用しています。
コンサーティーナはフリーリード楽器の一種で、アコーディオンやリードオルガンと同じ原理で音を出します。蛇腹(ベローズ)を開閉してリードに空気を送り、ボタン操作でどのリードに空気を通すかを決めます。小型で持ち運びやすく、片手ずつ端を握って演奏するのが一般的です。ベローズの操作は音量やアーティキュレーション(強弱やスタッカート)に直結するため、表現力を豊かにできます。
アングロ・コンサーティーナ(Anglo)
アングロ・コンサーティーナは、低音が左側にあり、ボタンを引くのとは別に押すことで別の音が出る。
アングロは「バイソノリック(二重音)」で、同じボタンでも押す(プッシュ)・引く(プル)で異なる音が出ます。これによりリズム伴奏や短いフレーズを効率よく弾ける一方で、ある音を出す際にベルローズの方向を考慮する必要があります。アイリッシュやイギリスの伝統音楽で広く使われ、一般的な調(例:C/G)のペアチューニングや、20〜40ボタン程度のモデルが多く見られます。コードやベースラインを素早く出せるためダンス音楽に向いています。
イングリッシュ・コンサーティーナ(English)
イングリッシュコンサーティーナは、ボタンを押しても引いても同じ音色が出る。
イングリッシュは「ユニソノリック(一致音)」で、押し引きにかかわらず同じ音が出ます。両手が交互にメロディを受け持つようにボタンが配置されているため、速い連続音や旋律の均一なフレージングが得意です。19世紀に発展した形式で、古典的な小品や合唱伴奏、室内楽的な演奏に適しています。ボタン数は30前後が一般的ですが、さまざまな構成があります。
デュエット・コンサーティーナ(Duet)
デュエットコンサーティーナは、低音が左側にあり、ボタンを押しても引いても同じ音が出ます。ヘイデンのデュエットコンサーティーナは、すべての音階が同じ指使いになっています。6+6のシフト式鍵盤配列を採用しています。
デュエットは左手で低音・和音、右手で旋律を弾くことを意図した設計で、ユニソノリック(押し引き同音)が多く、ソロ演奏に向いています。配列にはいくつかの方式(Maccann、Crane、Jeffries、Haydenなど)があります。ヘイデン(Hayden)配列は「同形配列(イソモルフィック)」で、どの調でも同じ指使いで演奏できるのが大きな利点です。「6+6のシフト式鍵盤配列」とは、規則的に並んだボタン配置により、六音分のパターンをシフトして同様の指使いで別の音域や調に移れるという特徴を指します。これにより転調や複雑な和声進行の扱いが容易になります。
選び方とメンテナンス、演奏のヒント
- 用途で選ぶ:フォークダンスやアイリッシュ音楽にはアングロ、旋律中心で速いパッセージならイングリッシュ、ソロで和声も扱いたければデュエットが向きます。
- ボタン数と調:ボタン数が多いほど音域と表現力が増します。特定の地域音楽用の調に合わせてチューニングされたモデルもあります。
- メンテナンス:リードやバルブ(パッド)、蛇腹は消耗品です。定期的なチェックと清掃、必要に応じてリード調整やパッド交換が必要になります。
- 演奏法の基礎:蛇腹操作(押し引きの切り替え、強弱の付け方)、指使いの練習、右手・左手の分担意識を身につけると上達が早いです。
- 学習資源:楽譜、オンラインのレッスン、フォークやクラシックの録音を参考にしてスタイルを学びます。コミュニティのセッションに参加するのも有効です。
コンサーティーナは小型ながら豊かな表現力を持ち、伝統音楽から現代音楽、室内楽まで幅広く使える楽器です。自分の演奏目的に合わせて型式やボタン数、チューニングを選ぶと良いでしょう。