Enthronedは、1993年にCernunnosによってシャルルロワで結成されたベルギーのブラックメタル・バンドです。結成当初から冷たく荒々しいサウンドと敵対的な歌詞表現で注目を集め、1990年代中盤には地下シーンで確固たる地位を築きました。1995年にはデビュー・アルバムProphecies of Pagan Fireを発表し、以降もコンスタントに作品とライブ活動を続けています。
1996年にはAncient RitesやBewitchedと共に大規模なヨーロッパ・ツアーを行い、欧州のブラックメタル聴衆に広く知られる存在となりました。
1997年4月、バンド創設者のCernunnosが自ら命を絶つという悲劇が起こりました。Cernunnosの死後、Enthronedは彼に敬意を表してセッション・ドラマーを迎え、アルバムTowards the Skullthrone of Satanのレコーディングを完遂しました。以降もメンバーの入れ替わりはありましたが、バンドは活動を継続しました。
1998年4月にはDark Funeralと共にヨーロッパ大陸をツアーし、同年には元ドラマーであるCernunnosに捧げたMCD「Regie Axese」をリリースしました。1998年末にはHecate EnthronedやUsurperらと再びツアーを行い、ヨーロッパ各地でのライブ活動を精力的に行いました。
その後もEnthronedはヨーロッパを中心に、北米や南米でも公演を行い、地下~中堅のブラックメタル・シーンで存在感を保ち続けました。2002年初頭にはNapalm Recordsと契約し、2003年には南米ツアーを敢行。2008年1月にはRegain Recordsと契約し、この時期にバンドの一部メンバーがレコーディング・スタジオ「Blackout Multimedia」を設立したことも報告されています。2011年9月、EnthronedはRegain Recordsとの業務提携を解消すると発表しました。
音楽性
Enthronedの音楽は、伝統的なブラックメタルの要素を基盤としつつ、冷厳な雰囲気と攻撃的なテンポ感を重視するのが特徴です。高速なブラストビート、トレモロ奏法のギター、絶叫に近いボーカルといった典型的な手法に加え、ところどころに暗いメロディや陰鬱な空気を取り入れ、ライブでは強烈な迫力を発揮します。歌詞はサタニズムや反宗教的テーマ、死や暗黒といったモチーフを多く扱っています。
ラインナップと活動の継続
結成以来、幾度かのメンバー交代を経ているものの、Enthronedは断続的に作品を発表し、ツアーやフェスティバル出演を重ねてきました。創設者Cernunnosの死はバンドにとって大きな痛手でしたが、その後も故人への追悼と継続を両立させながら活動を続けています。レーベル契約の変遷や自主運営のスタジオ設立など、レコーディング環境や流通面でも変化を経験してきました。
影響と評価
Enthronedはベルギー国内のみならず、欧州ブラックメタルの一翼を担うバンドとして一定の支持を得ています。過激さと匠のバランスを保ったサウンドは同ジャンルのファンやバンドにも影響を与え、ツアーで共演したバンド群との交流の中でシーン内での評価を高めてきました。
概要として、Enthronedは1993年の結成以来、悲劇や変化を乗り越えつつブラックメタルの伝統を受け継ぎながら活動を続けるバンドです。リリースやツアーの詳細、最新の活動状況については、公式発表や各種音楽データベースを参照すると良いでしょう。