シンガポールの国旗は、上半分が赤、下半分が白の横長2色旗で、左上(朱鷺側)に白い三日月と5つの白い五芒星が配置されています。赤は「普遍的な兄弟愛」と「人間の平等」を象徴し、白は「永遠の純潔」と「高潔な美徳」を表します。白い三日月は「新興国家の上昇(若い国家が発展しつつあること)」を示し、5つの星はそれぞれ民主主義・平和・進歩・正義・平等という国家の理想を表しています。旗の比率は一般に2:3とされ、赤の色調は公式にはPantone 186 Cに相当するとされています。
デザインの要点
- 配色と配置:上半分が赤、下半分が白。左上隅に三日月と星が配置されるデザインは視認性と象徴性を兼ね備えています。
- 三日月の向き:三日月は角が旗の外側(右側)に向く形で表され、国の「躍進」を表すと説明されるのが一般的です。
- 星の形:5つの星はいずれも五芒星(5つの角)で、民主主義など5つの基本理念を示します。
採用と歴史的経緯
1819年に起きた近代的な植民地化以降、約140年間(1819年~1959年)はイギリスの支配下にあり、上空にはユニオンジャックが翻っていました。1959年12月3日、シンガポールが英国から自治権(full internal self-government、完全な独立ではない)を与えられた際に、自治政府の国家元首であるYang di-Pertuan Negaraの就任式で新しい国旗が正式に除幕されました。この時、国章と国歌も披露され、国旗は当時の副首相で委員長を務めたトウ・チン・チエ博士(Toh Chin Chye)が率いる委員会によって提案・作成されました。
その後シンガポールは1963年にマレーシア連邦に参加、1965年8月9日に連邦からの完全独立を達成すると、1959年に採用されたこの旗が正式に国旗として継承されました。つまり、この旗は自治領時代から独立国家に至る過程を通じて使われ続け、現在に至ります。
使用上の注意と儀礼
- 国旗は尊重されるべき象徴であり、地面に触れさせたり、損なわれたまま掲揚したりしないのが一般的な礼儀です。
- 国旗の掲揚・半旗(弔意を表すための半降)などの扱いは公式のガイドラインに従います。国家の喪に当たるときや特定の追悼日に半旗が行われます。
- 国際儀礼では、他国旗と並べて掲揚する場合は同格で扱うのが原則です(同じ高さ、同じサイズなど)。
象徴の受容と現代的意義
シンガポール国旗の象徴は市民の統合と国家建設の理念を示すものであり、多民族・多宗教国家としての「団結」と「平等」への期待が込められています。若い国家の成長を表す三日月は、経済・社会面での不断の発展を願う意味でも現代のシンガポール国民にとって重要なシンボルです。
(参考)採用年月日:1959年12月3日(自治政府成立時)。国家としての独立日は1965年8月9日で、この時に国旗は独立国家の国旗としても継承された。











