フーコーの振り子は、振り子の振動面の向きが徐々に変化することによって、地球の自転を目に見える形で示す単純な機械装置である。フランスの物理学者レオン・フーコーにちなんで名付けられ、この実験は、振り子の下にある地面が慣性空間に対して回転していることを、直接的で直感的に示す。
仕組みと主な構成要素
フーコーの振り子は、長いほぼ摩擦のない支持部に重いおもりを吊り下げたもので、質量が何時間も揺れ続けられるようになっている。観測される現象は、おもりに働く力によるものではなく、下の支持台が回転していることによって生じる。主な構成要素には次のようなものがある。
- 長く剛性のある吊り下げケーブルまたは棒
- 空気抵抗を減らすための、密度が高く流線形のおもり
- 自由な歳差運動を可能にする低摩擦の支点または軸受け
- 設置や保守のための固定点、さらに場合によっては減衰機構やロック機構
歴史と最初の実演
ジャン・ベルナール・レオン・フーコーは、1851年にパリのパンテオンで最も有名な実演を行った。この公開実験は、それ以前の理論的研究や小規模な実演に続くものであり、フーコーの装置によってその効果は観察者に明確に示された。これにより、地球の回転が実験室規模の実験で証明できるという考えが、すぐに大きな注目を集めた。
用途、例、意義
フーコーの振り子は、科学館、大学、公共施設などに教育展示として設置される。回転座標系、コリオリ効果、そして摩擦を最小限に抑え外力によるトルクから系を切り離すといった、実験設計の基本原理を示すために用いられる。多くの大型展示では、歳差運動の速さを示すための床面の目印や回転表示装置が備えられている。
注目すべき事実と変種
- 振動面が見かけ上回転する速さは緯度に依存する。極では1恒星日に1回転し、赤道では正味の歳差運動は生じない。
- 小型の実験室版もあるが、より長いケーブルと重いおもりのほうが、空気抵抗や建物の振動による乱れを減らせるため、より明瞭な結果が得られる。
- 振り子の挙動や制限要因についての技術的な説明は、単振動や回転参照系の解説に見られる。背景については、一般項目の振り子も参照されたい。