フットサルとは?ルール・コート規格・歴史をわかりやすく解説
フットサルとは何かを初心者向けに徹底解説。ルール・コート規格・試合時間やカード、起源と歴史まで図解でわかりやすく紹介。
フットサルは、アソシエーションフットボールのルールや技術を基にした5人制の屋内(または屋外の硬い床)で行うスポーツです。1チーム5人(ゴールキーパーを含む)でプレーし、交代は何度でも行えます。名前は、ポルトガル語で「室内サッカー」を意味する futebol de salão、またはスペイン語で同じく fútbol de sala の略に由来します。フットサルは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどの南米諸国で特に人気がありますが、ヨーロッパやアジアなど世界中で普及しています。
コート(ピッチ)と用具
ピッチの国際基準は、長さが38~42メートル、幅が20~25メートルで、サッカーのフィールドより短く狭いのが特徴です(地域大会や年齢別では若干の差があります)。床は人工芝や木製フロア、合成樹脂など滑らかな硬い面が使われ、グラウンドの凸凹が少ないためボールが速く、正確なトラップやパスが重要になります。ゴールの大きさはおおむね幅3メートル×高さ2メートル、ボールはサッカーボールより小さめで反発が抑えられたタイプ(一般にサイズ4)が用いられます。
基本的なルール
- 試合時間は前後半それぞれ20分の実働時間(タイムは止められるストップタイム方式)で、ハーフタイムの間にインターバルがあります。
- 1チームはコート上に5人(ゴールキーパー含む)。交代はフライング交代制で何度でも可能です。
- ファウルは個人ファウルに加え「チームファウル」として累積され、一定数(試合半分ごとに5回が一般的)を超えると相手に無人の壁を置けない特別なフリーキックが与えられます。
- イエローカード(警告)やレッドカード(退場)などの懲戒処分はあり、反則や危険なプレーには適用されます。
- スローインの代わりに「キックイン」を用いる、オフサイドがない、ゴールキーパーの扱いに細かな制限がある、などサッカーと異なる点がいくつかあります。
歴史と国際大会
フットサルは1930年代にウルグアイのフアン・カルロス・セリアーニによって考案され、その後規則や競技スタイルは特にブラジルのサンパウロなどで発展しました。1970年代から各国で組織的な大会が開かれるようになり、1971年にはブラジルのリオデジャネイロなどで国際的なイベントが開催されるようになりました。
その後、国際組織の整備が進み、FIFA主催のフットサルワールドカップは1989年にオランダのロッテルダムで第1回が開催されて以降、4年ごとに行われています。国際舞台ではブラジルが長年強豪として君臨し、スペインなどの欧州勢も世界タイトルを獲得しています。フットサルは近年さらに競技人口を伸ばしていますが、正式なオリンピック種目にはまだ採用されていません(サッカーはオリンピックの正式種目です)。
技術的特徴と育成への利点
フットサルは狭いスペースで行うため、次のような能力が特に養われます。
- 狭いスペースでのボールコントロールと短いパスワーク
- 素早い判断力と攻守の切り替え
- 個人の1対1の駆け引きやフェイントの精度
- ゴール前での即断・冷静なシュート選択
そのため多くの国でサッカー選手の育成過程にフットサルが取り入れられ、テクニック向上に役立っていることが知られています。
大会・リーグと普及状況
各国にはプロまたはアマチュアのリーグやカップ戦があり、クラブレベルや学生・社会人の大会も盛んです。国際大会では地域ごとの選手権やFIFA主催のワールドカップの他、各大陸連盟主催の大会も開催されています。競技人口は都市部を中心に広がり、屋内スポーツ施設やフットサル専用コートの増加とともにレジャーや学校スポーツとしての人気も高まっています。
フットサルは「サッカーに似ているが別の魅力を持つ」スポーツとして、テクニック志向の選手や短時間で集中してプレーしたい人に適しています。


アルゼンチン(白)とブラジル(黄)の国のためにフットサルをしている男性たち。
質問と回答
Q:フットサルとは何ですか?
A: フットサルはアソシエーション・サッカーに似ていますが、ハードコートで行われるスポーツです。ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどの南米諸国で最も人気がありますが、他の多くの国でもプレーされています。
Q:1チームに何人の選手がいるのですか?
A:各チームとも、常時5人のプレーヤーがコートに立っています。交代要員は各チーム最大9名まで可能です。
Q:試合のハーフタイムは何分ですか?
A:フットサルの試合時間は前後半とも20分で、通常のサッカーの45分より短くなっています。
Q:選手がルールを破った場合はどうなりますか?
A: もし選手がルールを破った場合、その違反の度合いによってイエローカードかレッドカードが与えられます。レッドカードを受けた場合、その試合ではもうプレーできず、チームは2分間、または相手チームがゴールを決めるまで、1人少ない人数でプレーしなければなりません。
Q:サッカーと比較して、ピッチはどのくらい大きいのですか?
A:フットサルのピッチは、サッカーのピッチよりも短く、狭く、縦38~42メートル、横20~25メートルです。
Q:フットサルは誰が作ったのですか?
A:1930年にウルグアイのフアン・カルロス・セリアーニが、サッカー、バスケットボール、ハンドボールなどのルールを参考にして作りました。
Q:フットサルがオリンピック種目になったのはいつですか?
A:フットサルは、ブラジルのリオデジャネイロで開催された2016年夏季オリンピックで初めてオリンピックの正式種目となりました。
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