概要
国家憲兵隊(Gendarmerie Nationale)は、フランスにおいて民事警察の任務を担う国家軍事組織である。これは同国の軍隊の一部であると同時に、一般の警察機関に近い責任を負う法執行機関でもあるという、二重の性格を持つ。この混在した地位が、組織の構成、訓練、配置のあり方を形づくっている。
組織と地位
同隊は全国的に編成され、地域旅団、機動部隊、専門部門、各種司令部から成る。部隊は、町や農村部を担当する小規模な地域旅団から、治安維持を担当する大規模な機動連隊まで幅広い。さらに、海事、航空、サイバー分野に関する専門部門も備えている。人員数は時期によって数万人規模と報じられており、たとえば2011年には約98,000人の隊員がいた。
主な任務と活動
中核的な責務には、公共の秩序維持、道路・高速道路の安全確保、非都市部での刑事捜査、司法警察業務の提供が含まれる。典型的な任務は次のとおりである。
- 小規模な共同体や農村地域での巡回と地域警備
- 国道での交通取締りと事故対応
- 刑事事件の捜査、証拠収集、検察官への支援
- 規律と警備を含む、軍隊に対する軍事警察業務
歴史と発展
国家憲兵隊の起源は、より古い憲兵・軍事警察の伝統にさかのぼり、長い年月を経て国家的な組織へと発展した。近代的な形は、革命期およびナポレオン期の改革、さらにその後の再編によって形づくられ、国内治安の変化や都市部における民間警察の発展に対応していった。時代とともに、専門部門と国際的役割も拡大した。
特別部隊と注目すべき構成
最もよく知られた構成要素の一つがGIGNであり、対テロ、人質救出、複雑で危険度の高い介入を専門とする精鋭戦術部隊である(GIGN)。そのほか、群衆制御を担う機動憲兵連隊、沿岸や港湾の警備を行う海事憲兵、山岳救助班などの専門編成がある。国家憲兵隊はまた、国際的な平和維持活動や警察任務にも人員を派遣している。
特徴
国家憲兵隊の際立った特徴は、住民の安全を主な焦点とする軍事組織として恒常的に存在している点である。これにより、自治体警察とは異なる独自の能力、法的枠組み、任務を持ちながら、国内外の他機関とも連携できる。フランスの治安制度については、国家的資料や、軍隊、警察制度に関する比較資料も参照できる。