グライダーとは?滑空機の仕組み・種類(セイルプレーン/ハング/パラ)を解説
グライダーの仕組みと種類(セイルプレーン/ハング/パラ)を図解でわかりやすく解説。ソアリングや離陸方法、選び方まで初心者向けガイド。
グライダーとは、一般にエンジンや推進用のモーターを持たない航空機を指します。空中で推力を出さずに飛ぶため、翼で受ける揚力と機体の滑空性能(グライド比)を利用して移動します。操縦は操縦桿(コントロールスティック)やラダー(方向舵・足のペダル)で行い、1人乗りの機体や、指導や同乗飛行に使う2人乗りの機体があります。2人乗りでは前後に座席があり、両方に操縦装置が備わっていることが多いです。
セイルプレーン(固定翼グライダー)の仕組みと飛行
セイルプレーンは長い翼(高アスペクト比翼)を持ち、高い滑空比で効率よく滑空する固定翼グライダーです。通常はゆっくりと高度を下げながら前進しますが、地形や気象条件によっては周囲の空気が上昇する場所ができます。特に山の斜面に当たって上昇する気流や、地表の温度差で発生する熱(サーマル)を利用して高度を回復することが可能です。こうした上昇気流を見つけて飛行することをソアリングと呼びます。
優れたパイロットはソアリングで長時間・長距離を飛ぶ技術を持ち、日によっては何百キロメートルものクロスカントリー飛行や競技が行われます。セイルプレーンは高度計、対気速度計、バリオメーター(昇降率を示す計器)、場合によってはGPSや高度な航法装置を搭載します。現代の高性能機はグライド比が非常に高く、メーカーや機体によっては40〜60:1以上になることもあります(=1m降下すると40〜60m進む計算)。
グライダーの「上げ方」(離陸方法)
- エアロトウ(曳航):動力機(タスクと呼ばれる曳航機)にロープで曳かれて所定高度まで上げられ、曳航ロープを切って飛行を始める方法。
- ウインチ曳航:強力なウインチ(地上の巻き上げ装置)で短時間に急角度で引き上げる方法。空港やクラブでよく使われます。
- 自動車曳航(オートトウ):車両が走行してロープで引く簡易な方法。主に低高度の離陸に使われます。
- セルフランチ(モータグライダー):例外的にエンジンを備え、自ら離陸できる「モータグライダー」もありますが、これらは一般的な「エンジン無しのグライダー」とは区別されます。
その他の「グライダー」—ハンググライダーとパラグライダー
「グライダー」という言葉は広義に解釈され、固定翼のセイルプレーン以外にも人が滑空する飛行形態を含みます。代表的なのが以下の2種類です。
- ハンググライダー:鋼管やアルミフレームで骨組みを持ち、布や複合素材で翼形を作る構造です。機体はトライアングル型のコントロールバーを使って、パイロットがハーネスで懸垂して体重移動で姿勢を変え、操縦します。座席は固定された椅子ではなくハーネスで体を支える形です。着陸や発進は足で行うか、補助具を使います。
- パラグライダー:翼はパラシュートに似たセル型(ラムエア)キャノピーで、内側に多数のセルがあり進行により空気が入り形を保ちます。フレームが無く、パイロットはハーネスに座り、操作はラインやブレークで行います。ハンググライダーよりも構造が柔らかく、装備が軽いのが特徴です。
ハンググライダーやパラグライダーは、丘や崖、または専用の斜面から足やトーイングで飛び立つことが多く、コンパクトに分解して運べる点も魅力です。これらは固定翼のセイルプレーンに比べて飛行速度や滑空比は小さいですが、楽しみやすさや装備の手軽さから人気があります。
操縦・装備・安全面
グライダー飛行には気象の見極めや飛行計画、緊急時の対処など専門知識が必要です。基本的な装備には高度計、バリオメーター、対気速度計、必要に応じて救命具や無線機、パラグライダー・ハングではヘルメットとハーネスが含まれます。どの種別でも、強風や突風、雷雲、悪天候は危険なので、飛行前の天候判断が重要です。定期的な機体点検と整備も安全運航の基本です。
訓練と資格・楽しみ方
多くの国や地域でグライダーの操縦は資格やライセンスが必要です。クラブやスクールで基礎訓練を受け、経験を積んだ後に試験やチェックフライトを受ける流れが一般的です。セイルプレーンでは二座機での同乗訓練が標準で、地上でのシミュレーションや学科講習も行われます。ハング/パラグライダーも指導者の下で段階的に技術を習得します。
楽しみ方は多様です。短時間の遊覧から長距離のクロスカントリー、競技(タスクを定めての速度競争や距離競争)、写真撮影や山岳からの景観飛行など、目的に応じたスタイルがあります。
まとめ
グライダーはエンジンを使わずに空を滑る航空機の総称で、代表的なのは高性能な固定翼のセイルプレーンと、より軽量で足や斜面から飛ぶハンググライダーやパラグライダーです。上昇気流を利用するソアリングやさまざまな離陸方法、専用の訓練と安全対策によって、幅広い楽しみ方とスポーツ性を持つ空のアクティビティです。興味がある場合は地域のグライダークラブやスクールで体験飛行や見学をしてみることをおすすめします。

フレンチアルプスのセール・ポンソン湖という湖の上を飛ぶ近代的なグライダー
操縦席とコントロール
質問と回答
Q: グライダーとは何ですか?
A: グライダーはモーターを持たず、操縦士が操縦桿を使ってコントロールする航空機です。
Q: グライダーには何人乗れるものがありますか?
A:1人しか乗れないグライダーもあれば、2人乗れるグライダーもあります。
Q:2人乗りのグライダーはどのように操縦するのですか?
A:2人乗りのグライダーでは、各パイロットが操縦桿を持ち、機体をコントロールします。
Q:セイルプレーンとは何ですか?
A:セイルプレーンとは、長い翼を持つグライダーで、ゆっくりと高度を下げていきます。
Q:ソアリングとは何ですか?
A:ソアリングとは、グライダーのパイロットが、グライダーが下降するよりも速く空気が上昇する場所に飛んで、グライダーを上昇させることです。
Q: グライダーはどのようにして空中に出るのですか?
A: グライダーは自分で空中に出ることはできません。モーター付きの飛行機や地上にあるモーターに引っ張られて空中に出ます。
Q: グライダーの他の2つのタイプは何ですか?
A: グライダーには、ハンググライダーとパラグライダーがあります。ハンググライダーには翼の形を整えるフレームがありますが、座席や操縦桿はありません。パラグライダーの翼はパラシュートのようなもので、翼の形を整えるフレームがないのです。
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